- 第一紀にべレリアンドを襲った厳冬(Fell Winter)については過酷な冬を参照してください。
- 第三紀2911年にエリアドールを襲った厳冬(Fell Winter)については凶年の冬を参照してください。
長い冬†
概要†
カテゴリー | 歴史・事件 |
---|---|
スペル | Long Winter |
異訳 | 長き冬 |
解説†
第三紀2758年から翌59年にかけての五か月に及ぶ厳冬。北と東からの寒気と大雪を伴って始まり、エリアドールとローハンで甚大な被害を出した。
- ローハン
- 2758年11月から翌59年3月までローハンは雪に埋もれた。当時は西からはウルフ率いる
褐色国人 、東からは東夷に侵攻される国難の時期だった。冬の寒さとそれに伴う飢饉により、ロヒルリムとその敵双方に多大な被害が出た。時のローハン王ヘルムと息子のハーマはヘルム峡谷に籠城していたが、ユールの後にハーマは自暴自棄となり、雪の中を出撃して行方不明になった。ヘルムは飢えと悲しみから、単身で敵陣へ殴り込みをかけるようになり、冬が終わる前のある日に堤防の上で立ったまま死んだ。
冬が終わるとエント川が雪解け水により大洪水を起こし、川の流域が広大な沼沢地と化したため、東夷は死ぬか撤退した。当時のアイゼンガルドを占拠していた褐色国人も冬の飢えに苦しめられ、フレーアラーフに降伏した。
この大侵略による戦乱と、長い冬による飢饉でロヒルリムは大きく数を減らし、ローハンは疲弊した。ローハンがその国力を回復させるのはフォルクウィネの代になってからだった。
- ゴンドール
- ローハンと同じく、当時のゴンドールも沿岸部において海賊の侵略を受けていた。だが白の山脈の南にあるゴンドールでは、長い冬による被害は少なかった。時の執政ベレンの息子ベレゴンドはゴンドールの大将として戦い、2759年の春が来る前に海賊を撃退し、すぐさまローハンに援軍を送った。
- ホビット庄
- ホビット庄のホビットたちは、冬とそれに伴う飢饉によって大勢の犠牲を出した。この時、庄民を救うべくガンダルフがホビット庄を訪れた。飢饉は2758年から60年(ホビット庄暦1158~60年)まで続いた。
「わしはおまえたちのだれも知らんあの『長い冬』の間に、かれらに親しみを覚えるようになったのじゃ。かれらはその時たいへん苦しい目にあった。ホビットの歴史の中でも最悪の危機の一つで、寒さとそれに続く恐ろしい飢饉でたくさんのホビットが死んでいったのじゃ。しかし、それはかれらの勇気とお互いの思いやりを発揮する機会でもあった。かれらが生きながらえたのは、愚痴一つ言わぬ不屈の勇気に加え、それに勝るとも劣らぬ思いやりがあったからなのじゃ。」*1
類似の厳冬に、第三紀2911年にエリアドールで被害を出した凶年の冬がある。
コメント†
最新の6件を表示しています。 コメントページを参照