アルウェン†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Arwen |
その他の呼び名 | ウンドーミエル (Undómiel) 夕星姫、宵の明星 (Evenstar) 夕星王妃 (Lady Evenstar) |
種族 | エルフ(半エルフの血を引く) |
性別 | 女 |
生没年 | 第三紀241年~不詳*1 |
親 | エルロンド(父)、ケレブリーアン(母) |
兄弟 | エルラダン(兄)、エルロヒル(兄) |
配偶者 | アラゴルン二世 |
子 | エルダリオン(息子)、娘数人 |
解説†
名はシンダリンで「高貴な乙女(Noble Maiden)」の意。クウェンヤで
エルロンドとケレブリーアンの娘で、エルラダンとエルロヒルの妹。エルフの中で最もルーシエンに似ている者とされる。
若々しいのに、若くはない人で、長く編んだ黒髪には一筋の白いものも見られず、白い腕と晴れやかな顔はしみ一つなくなめらかでした。そして、雲のない夜のような灰色の明るい目には、星の光が宿っていました。しかもその人の様子には女王の風格があり、そのまなざしには歳月のもたらすさまざまな出来事を見てきた人の思慮と知識が感じられました。頭には、その額より上のところに、小さな宝石を編みこんだ銀モールの
冠物 が白く光っていました。しかしやわらかな灰色の衣裳には木の葉を連ねたデザインの銀の帯のほかにはなんの飾りもついていませんでした。
こうしてフロドは、今まで限りある命しか持たぬ者の目にはほとんどふれることのなかった女人の姿を目にしたのでした。*2
アラゴルンとの恋†
アルウェンは裂け谷で生まれ育ったが、ロスローリエンで過ごすことも多かった。
第三紀2951年、裂け谷に戻っていた折、20歳になって成人したアラゴルン二世に見初められる*3。
その後2980年、旅路でロスローリエンを通りかかったアラゴルンと、たまたまその時ロスローリエンにいたアルウェンは再会し、ケリン・アムロスの丘にて婚約。その証としてアルウェンは、アラゴルンからバラヒルの指輪を受け取った。
だが半エルフの子である彼女と兄達は、アマンに行けばエルフと同じ永遠の時を生きることが出来るが、中つ国に留まることを選択すればいつかは死すべき運命にあったため、アルウェンの選択を知った父エルロンドは深く悲しんだ。
そのためアラゴルンはアルウェンを妻とするべく、長い苦難の旅を続けることとなる。
以後アルウェンは、旅を続けるアラゴルンを案じながら裂け谷に留まり続けたが、アラゴルンに馬ロヘリンを与えたほか、アラゴルンのために長い時間をかけて手ずから旗印を作るなど彼の難題行を手助けする(この旗印はハルバラドによってアラゴルンの元に届けられ、指輪戦争において掲げられることとなった)。
また緑の石をアラゴルンに渡すようガラドリエルに預けており、指輪の仲間がロスローリエンに立ち寄った際、出立の贈物としてガラドリエルからアラゴルンに手渡された。その結果アラゴルンは、かねて予言されていた通り「エルフの石」の意であるエレッサールの名で呼ばれるようになる。
夕星王妃†
第三紀3019年(大いなる年)、指輪戦争が終結しサウロンが滅ぼされると、その年の夏至にアルウェンはミナス・ティリスにおいてエレッサール王として戴冠したアラゴルン二世と挙式し、以降は再統一された王国の王妃として栄光の時を過ごす。だがそれは、アルウェンが中つ国を去ってアマンへ赴く権利を放棄することであり、人間と同じく限りある命しか持たぬ身となること、また父であるエルロンドら同族との、世の終わりのまで続く別れを意味していた*4。
アルウェンはフロド・バギンズとの別れに際して彼が受けた傷を案じ、もし傷が癒えない時は自分の代わりに西方へ渡るようにと、首にかけていた白い宝石を彼に与えた。
「アラゴルンとアルウェンの物語」によると第四紀120年、ラス・ディーネンでエレッサール王の今際を看取ったアルウェンはその目の光は消え、国民の目には、かの女はまるで星一つ出ない冬の日の夕暮れのように冷たく灰色と化したように見えたという。彼女は子供達や親しかった者に別れを告げ、ミナス・ティリスを去る。
そして、ガラドリエルやケレボルンが去って沈黙の地となっていたロスローリエンに赴いて冬が来るまで一人で暮らし、最後はかつてアラゴルンと婚約した場所であるケリン・アムロスに身を横たえたという。
世が変わり、かの女の全生涯が後代の人々からまったく忘れ去られ、エラノールもニフレディルももはや大海の東には咲かなくなる日が来るまで、ここにかの女の緑の塚山がある。*5
映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定†
立ち回りが大きく変更されている。
『旅の仲間』ではグロルフィンデルの代わりにアスファロスに乗って登場。ナズグールによって負傷したフロド・バギンズを父エルロンドのいる裂け谷に連れて行こうとする(この時ハザファングという剣を持っている)。その途中でナズグールに追われ、ブルイネンの浅瀬で呪文を唱えて、ナズグール達を川の水で押し流した。
アラゴルンが指輪の仲間と共に旅立つ直前、彼に自分のネックレスを与えている(原作の緑の石に相当する)。
原作『アラゴルンとアルウェンの物語』における、晩年のアルウェンとアラゴルンの姿は、アルウェンの予見という形で映画中に盛り込まれている。
『王の帰還』でアルウェンは、モルドールからの邪気のために衰弱し、そのためエルロンドによって、アマンへ逃れることを勧められる。だがアルウェンはその旅の途中で、自分とアラゴルンの子供エルダリオンの幻を見る。するとアルウェンは裂け谷に舞い戻り、ナルシルを鍛え直してアラゴルンに届けることをエルロンドに提案した。
当初予定された映画設定†
当初の脚本では、『二つの塔』においてアルウェンは角笛城の合戦に参加し、鍛え直されたアンドゥーリルをアラゴルンの元に届けるのもアルウェンが行う予定であった。ローハンにてアルウェンとエーオウィンが出会い、エーオウィンがアルウェンに嫉妬するというシノプシスも予定されていた*6。
しかし監督のピーター・ジャクソンや脚本のボウエンら製作陣の中には、この演出で二人の関係性を示すのは安直だとする意見もあり、完全に合意された物ではなかった。
また、『旅の仲間』公開後、同作におけるアルウェンの行動の原作からの変更に対し、原作ファンから不評の声が上がったこともあり、この脚本は修正された。角笛城の合戦は既に撮影が済んでいたが、アルウェン(リヴ・タイラー)が出演しているシーンはカットされた(タイラー自身も脚本に難色を示していた)。
画像†
グッズ†
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コメント†
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