エントの長い名簿

概要

カテゴリー詩・歌
スペルThe Long List of the Ents
その他の呼び名長い名簿(Long List)

解説

エントに伝わる、中つ国の生類について歌った長い名簿の一部。
木の鬚が初めて遭遇したホビットであるメリアドク・ブランディバックペレグリン・トゥックに口ずさんだ。

邦訳

いざ生き物のがくをまなばん!
まずあぐるは、自由の民の四族の名前、
はじめにれしが エルフの子らよ。
次が穴掘りドワーフ、暗闇住まい。
三がしょうエント、山ほど古し。
四が定命の人間ぎょしたり。

ビーバーはダム屋、牡鹿は跳ねや。
熊は 蜂追い、ししはつっかかりや、
犬は 腹すかし、兎はびくつき。

わしは高巣に、牛は牧場に
角鹿、角たて、たかは風切り、
白鳥ま白、蛇こそつめたき……*1

これを聞いたペレグリンは、人間の次にホビットについての一行を加えることを木の鬚に提案した。

小さい人ホビットは、穴住まい

これを受けて木の鬚はホビットのことを追加した。

エントは大地の子、山々と同じ生まれで、
幅広く歩き、水をのんで暮らす。
遠出して腹すかすは、ホビットよ、
笑うが好きな、小さな人たち。*2

原文

Learn now the lore of Living Creatures!
First name the four, the free peoples:
Eldest of all, the elf-children;
Dwarf the delver, dark are his houses;
Ent the earthborn, old as mountains;
Man the mortal, master of horses:

Beaver the builder, buck the leaper,
Bear bee-hunter, boar the fighter;
Hound is hungry, hare is fearful...

Eagle in eyrie, ox in pasture,
Hart horn-crowned; hawk is swiftest,
Swan the whitest, serpent coldest...

Half-grown hobbits, the hole-dwellers.

Ents the earthborn, old as mountains,
the wide-walkers, water drinking;
and hungry as hunters, the Hobbit children,
the laughing-folk, the little people,

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 原語で初めて読んだが、頭韻脚韻がほんと美しい。
    声に出して読むとたいへんかっこいいです。お見事としか言いようがない。 -- 2021-02-28 (日) 00:50:24
  • 木の鬚がホビットを「笑うが好き」って表現してるのがとても良い。知り合ったメリーとピピンを観察してそう感じてたんだなあって。おじいちゃんの視点。 -- 2021-02-28 (日) 17:00:20
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