“世界初のOVA”として有名な、押井守氏とその師匠である鳥海永行氏が手がけたOVA『ダロス』がBlu-rayで発売されることになりました。

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もともとこのアニメは1年間のTVシリーズとして鳥海氏が企画したものですが、「作中に、おもちゃ(グッズ)として売れそうなアイテムが登場しない」ということでTVシリーズ化は見送られました。ただ物語は面白そうなので「では、ビデオで売ってみようか」ということになり、全4話に再構成され、OVAとして発売されることになったものです。

1年のTVシリーズの予定だったものを全4話にしてしまったため、「壮大な物語の序章」という印象は否めませんが、それでもなかなか魅力的な話になっております。演出的な点では、鳥海氏と押井氏が担当しましたが、“監督がふたりいて、どちらの指示に従ったらいいのか判らない”ということにより時折現場は混乱、鳥海氏も押井氏も、相手が不在の間に、相手の指示をこっそり書き換えてしまうということもあったそうです。そんな感じで、鳥海氏が担当したパートと押井氏が担当したパートは、かなり毛色が違ったものになっており、その差を比較してみると面白いでしょう。鳥海氏は王道のアニメ演出を狙っているのに対し、押井氏は「テロリストの話」として、かなりリアル寄りの演出を行っております(押井氏は『アルジェの戦い』などを意識したといっていたはず)。考えてみれば、押井氏が本格的にアニメでテロリストを扱ったのはこの作品が初になるのかもしれません(押井氏は、自分はテロリズムばかり映画で描いてきたと言っております)。

BD化に際し、押井守監督監修による新規HDマスターを使用とのこと。映像特典は、以前発売されたDVD版をHDアップコンバートしたものなどが収録されます。正直、映像美がどうこうというアニメではないので、DVDを持っている人が敢えてBDに買い換える価値があるのかというのは微妙なところですが、DVD版を持っていないという人は買う価値はあると思います。映像特典では、今は亡き鳥海永行氏も含めたスタッフ陣による、作品に関して矢初期のスタジオぴえろ(現ぴえろ)の事情などの貴重なインタビューが収録されております。

『火狩りの王』PV公開

遅くなりましたが(最近こればっかりな気がしますが)押井守構成・脚本、西村純二監督のアニメ『火狩りの王』のPVが公開されています。WOWOWで2023年1月より放送予定。

灯子役:久野美咲 煌四役:石毛翔弥 明楽役:坂本真綾 炉六役:細谷佳正 綺羅役:早見沙織 緋名子役:山口愛とキャスト情報も公開されています。

小島秀夫のラジオ番組に押井守が出演

小島秀夫氏がSpotifyで公開しているラジオ番組に押井守氏が出演しています。

『メタルギア』『スナッチャー』『DEATH STRANDING』などで知られるゲーム制作者の小島秀夫氏は、以前から押井守監督のファンである事を公言しており、ゲーム好きでもある押井氏との対談企画などが何度か行われておりますが、現在Spotifyで公開しているポッドキャスト番組“Brain Structure”に出演しています。22日より“前編”が公開されていて、1週間後には後編が公開予定。聞くためにはSpotifyのアカウント登録が必要ですが、無料です。

第35回東京国際映画祭にて、時代ごとの“東京を描いたアニメ”を公開する「アニメと東京」の中で、『機動警察パトレイバー2 the Movie』サウンドリニューアル版が上映されるとのこと。上映は10月29日に角川シネマ有楽町にて、チケット販売は10月15日より。ちなみに同じテーマにて他に『幻魔大戦』、『メガゾーン23』、『劇場版 ソードアート・オンライン・オディナル・スケール』が上映されるとのこと。

日向理恵子の小説を原作として、構成・脚本を押井守が、監督を西村純二が担当するアニメ『火狩りの王』の追加情報及び公式サイトが公開されています。

新たなスタッフ情報として、キャラクターデザインを齋藤卓也氏、総作画監督に齋藤氏の他、黄瀬和哉氏と海谷敏久氏、音楽は川井憲次氏、音響監督は若林和弘氏と、お馴染みの名前も見えます。アニメーション制作はI.Gポート傘下のシグナル・エムディ。放送はWOWOWにて2023年1月よりの予定となっております。

完成したものの、出演者の軽納会スキャンダルやらCOVID-19パンデミックやらで延期を繰り返し、ついにはお蔵入りとなりかけ、1回だけの劇場公開を経て4年以上かかり、ついに『血ぃともだち』がオンデマンドで一般配信開始されました。

血ぃともだち Amazon prime video

内容に関しては以前にも書いた通り“『ぶらどらぶ』の実写版プレ作品”という感じで『ぶらどらぶ』のほうが面白いと思っていますが、この数奇な運命を経た映画が一般視聴者の目に届く場所に公開されたことを喜ぶとしましょう。

サイト高速化のため、8月12日(金)深夜にメンテナンスを行う予定です。メンテナンス中は“野良犬の塒”全ページへのアクセスができなくなります。あらかじめご了承ください。

メンテナンスは完了しました。ご協力ありがとうございます。

【押井守監督VTR出演】8/21(日) 第 4 回【パトレイバー塾】 開催!テーマは「パトレイバー世界のハッキング」

『機動警察パトレイバー』を現実に照らし合わせて取り上げるWebセミナー“パトレイバー塾”の第4回目、テーマは“ハッキング”とのことですが、こちらに押井守監督がVTR出演するとのこと。

押井守監督がVTRで出演!

当塾モデレーターの森ビル矢部俊男氏と、PC普及開始当時ならではの「『機動警察パトレイバー』という作品自体を“ハード”とみなし“ソフト”(テーマ)のアップデートを前提とする」世界観の設定や、現実とフィクションのバランスのとり方「ロボット操縦における有人化の理由は技術的要請でなく政治的要請から」などパトレイバーファン必聴な内容を語って頂くと同時に、当塾のテーマでもある街づくりについても、『機動警察パトレイバー the Movie』、『機動警察パトレイバー2 the Movie』のテーマの一部である「都市」「東京」「戦争」をキーワードに語って頂きました。「あの頃のテーマは戦争に耐えうる街とはどんな街か」「東京という街に読みかえてみたら何が起こるか興味があった」と語る押井守監督が考える 過去・現在の 東京と、これからの都市の姿、その深い考察をぜひご堪能ください。

とのことで、押井氏による話は“ハッキング”だけではなく“東京”などについても触れられるとのこと。“東京”についてはもう掘り尽くされた話のような気もしますが。

生配信の日時は2022年8月21日1500時~1700時予定、アーカイブによる視聴も可能の予定。視聴チケットは一般が2,000円、パトレイバーファンクラブ会員専用チケットが1,000円などとなっております。

ところでVTRってvideotape recorder、要するに“磁気テープ保存機器”の略なので、映像技術史から生まれた言葉の名残と言えるでしょうね。若い人には「『巻き戻す』という言葉などの意味が通じない」ということがあるらしいですが……。

このサイトで書くべきことかなと思ったのですが、正直なことを言うと最近ネタが少ないので。

押井守監督は関与していないのですが、『機動警察パトレイバー』シリーズの新作とされる『機動警察パトレイバーEZY』の“パイロット映像”が、8月13日に開催される機動警察パトレイバー公式ファンサイトのイベントを皮切りに公開され、その後『パトレイバー』のイベントで公開されていくとのことです。キービジュアルは既に公開されております。

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amazon.co.jp 【機動警察パトレイバー】キャラクターブック01 SIDE:ENEMIES (特典(内海アクリルスタンド))
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【機動警察パトレイバー】キャラクターブック01 SIDE:ENEMIES (特典(黒崎アクリルスタンド))

Twitterではもう紹介しましたが、ジェンコより『機動警察パトレイバー』の敵キャラに焦点を絞ったキャラクターブックが発売されるとのことです。内容は、コミック版・TVアニメ版に登場する内海や黒崎、バドといったシャフト・企画7課の面々が中心のようですが、初期OVA版の甲斐、劇場版1作目の帆場、劇場版2作目の荒川、柘植といった人物も取り上げており、押井守氏のインタビューも掲載されています。しかしジェンコは徹底的に過去資産を食い尽くしますね。こちらの本にはアクリルスタンド特典付きもあります。COVID-19の影響で、衝立としてのアクリル板が大量に生産された影響でしょう、アクリルスタンドはアニメグッズとしてすっかり定番になりました(代わりにフィギュアは値段が高くなってかなり減った感じです)。

Amazon.co.jp 映画の正体 続編の法則

最近何が本職かだんだん判らなくなってきた押井守監督の新著、映画の正体 続編の法則が7月15日に発売されます。『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』『機動警察パトレイバー2 the Movie』などの“続編映画”で注目を集めた押井監督が“続編映画”について語っているとのこと。

押井守監督が続編、シリーズもの、リブート映画を通じて映画の正体に迫る 書籍『映画の正体 続編の法則』が2022年7月15日に発売!|株式会社インプレスホールディングスのプレスリリース

 2020年刊の前著『押井守の映画50年50本』では「1年1本縛り」で語るべき作品をセレクトし、現在の視点からの解析を施した押井守監督。今作では「続編」をテーマにすることで、また別の角度から映画について語り思索を深めていきます。人はなぜ続編映画を作り、シリーズものを見に行き、あまつさえリブートを企画するのか。自らを続編監督と自認する押井守監督が、その秘密に迫る注目の1冊です。

「はじめに」より
そういう意味では商業映画は常に、表現行為と経済行為という矛盾する2つの要素で成立するんだよね。何をいまさらと思うかもしれないけど、その矛盾が顕在化しやすいのがパート2でありシリーズなんだよ。だからこそ語る価値がある。だけど、矛盾する2つの要素のバランスを確かめるために映画館に行くような人間はいないわけだ。映画を商売にしている人間や、映画の正体に近づきたいと思っている人間は別だけど、一般観客はそんなことは気にしない。では、観客は何を期待してパート2やシリーズを見に行くのか?

気がつけば興行収入ランキングの上位を占めるのは続編映画ばかり。そんな時代だからこそ、続編映画を通して映画の正体に近づいていきたい。人はなぜ続編映画を作り、シリーズものを見に行き、あまつさえリブートを企画するのか。自らを続編監督と自認する押井守監督が、その秘密に迫ります。

CONTENTS
第1章〈リドリー・スコットの悪意〉
第2章〈ジェームズ・キャメロン唯一の正当な続編映画〉
第3章〈クリストファー・ノーランとザック・スナイダーで考える「続編監督」の資質〉
第4章〈スティーヴン・スピルバーグはパート2映画を発注する〉
第5章〈マイケル・ベイと大作映画の相性の悪さ〉
第6章〈パート2映画を最大限に活用したギレルモ・デル・トロ〉
第7章〈ハリウッド版『ゴジラ』と国難映画〉
第8章〈シンプルさに振り回された『ダイ・ハード』というけったいなシリーズ〉
第9章〈最長寿シリーズ『007』とリブートの面白さ〉
第10章〈『猿の惑星』が描く動物と人間の垣根〉
第11章〈続編を作らない宮崎駿〉
第12章〈観客論〉

物凄く簡単なことを言えば作る側は続編映画はある程度の確実なリターンが見込めるので、投資されやすいということなのでしょうし、観客も安定したものを求めるというところでしょうが。押井守監督自身は自分の続編映画(『うる星やつら2』『パトレイバー2』『イノセンス』)について、要約すると「1作目は原作に忠実に作っているが、2作目となると自分のフィールドで勝負するしかない」ということを発言しています。『攻殻機動隊 PERFECT BOOK 1995→2017』の発言より……ってこっちの本、値段が跳ね上がってる!? 話が逸れますけどこの攻殻の本はライターとして私が参加させてもらい、私の実質的な最期の仕事として墓石、墓碑銘にすべく色々とやったので、評価されて嬉しいです。