ニーン=イン=エイルフ†
概要†
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Nîn-in-Eilph |
異訳 | ニン=イン=エイルフ |
その他の呼び名 | 白鳥沢、白鳥の沢(Swanfleet) |
解説†
シンダリンで「白鳥の水の国(Waterlands of the Swans)」の意。白鳥沢と訳される。
グランドゥイン川下流域の平原に広がる大沼沢地で、その名の通り白鳥や多くの水鳥が生息していた。ここでグランドゥイン川は沼沢地と化す形でミスエイセル(にびしろ川)と合流し、二つの川はグワスロー(灰色川)となる。グワスローの川が始まる場所にはサルバドがあった。
第二紀の初めまでミンヒリアスとエネドワイスは森に覆われていたが、当時からここは沼沢地だった。ヌーメノールから中つ国へ探索にやって来たタル=アルダリオンの冒険者たちは、グワス=ヒーアまたはグワシア(影の川)と名付けた川を遡ってこの沼沢地にたどり着き、ここが川の源であると勘違いして、川をグワスロー(沼からの影の川)と改名した。
『指輪物語』では、ゴンドールを後にして帰途についたフロド・バギンズら一行が道中で「白鳥の沢」を望見している。
次の日一行は
褐色国 の北部にはいって行きました。そこは青々とした気持ちのいい土地でしたが、今はだれも住んでいませんでした。金色の昼と銀色の夜を伴って九月が始まりました。一行はのんびりと馬を進めてようやく白鳥川に着きました。そして滝の東に昔からの浅瀬があるのを見つけました。川はこの滝のところで急に低地地方に流れ下っていました。はるか西の方は、靄の中に湖沼や小島が横たわり、川はその間をくねりながら灰色川に注いでいました。一面に広がる葦の間には無数の白鳥が宿っていました。*1
なお書籍版『新版 指輪物語』では、ニンダルヴの共通語訳であるWetwangが「白鳥沢」と訳されているが、これは誤訳である。電子書籍版では「湿原」に修正された。
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