グワスロー†
概要†
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Gwathló*1 |
異訳 | グワスロ |
その他の呼び名 | 灰色川(Greyflood)、グワス=ヒーア(Gwath-hîr)、グワシア(Gwathir)、アガスルシュ(Agathurush) |
解説†
シンダリンで「沼からの影の川(shadowy river from the fens)」の意味。共通語では灰色川と呼ばれた。
ニーン=イン=エイルフ(白鳥の沢)でミスエイセル(にびしろ川)とグランドゥイン川が合流して生まれ、南西へ流れて大海に注ぐ川。ミンヒリアスとエネドワイスの境界となっている。
ニーン=イン=エイルフから川が始まる場所には南北街道の渡り場でもあるサルバドの浅瀬が、大海の河口にはロンド・ダエルの港があった。
『終わらざりし物語』によると、第二紀のはじめにタル=アルダリオンらヌーメノールの探検隊が訪れた時、この川のあるミンヒリアスとエネドワイスの一帯は大森林に覆われていた。
当時は、潮の香と大風に満ちた海岸地方を通り過ぎるとすぐ、森が両の川岸から迫り、川幅は非常に広かったがそれでもなお、巨大な木々の投げかける影が水面を深々とおおっていた。その中を、冒険者たちの小舟は静かに未知の国の懐へとさかのぼったのである。*2
そのためヌーメノール人ははじめ、この川を「影の川(River of Shadow)」の意味であるグワス=ヒーア、またはグワシアと名付けた。川を遡って後にニーン=イン=エイルフ(白鳥の沢)と呼ばれるようになる大沼沢地に達した冒険者達は、これがこの川の水源であると誤解したことから、川の名を「沼から発する影の川」を意味するグワスローに変えた。
タル=アルダリオンがグワスローの河口に建設したロンド・ダエルの港ははじめ、木材伐採の拠点として成長し、やがてヌーメノールから中つ国のエリアドールへと至る入口としての重要性が認められると共に、要塞化されていった。そのためグワスローはアドゥーナイクでアガスルシュと呼ばれるほどヌーメノール人によく知られた川となった。
第二紀末から第三紀のはじめにかけて、グワスローの重要性は変わらず、アルノールとゴンドールとをつなぐ主要な交通路として整備されていた。ロンド・ダエルの要塞港はすでに打ち捨てられていたが、代わりに南北街道が通るサルバドに河港が設けられた。グワスローはミンヒリアスとエネドワイスの平原を流れる穏やかな川で、川幅が広いため、喫水の浅い船であれば帆走あるいは手漕ぎで難なくサルバドの港まで至ることができたからである。
しかし第三紀末には、サルバドや街道などグワスロー周辺の施設は打ち捨てられて廃墟となっていた。
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