マエズロスの辺境国へんきょうこく

概要

カテゴリー地名
スペルMarch of Maedhros
異訳マエズロスの辺境
その他の呼び名東の辺境国(eastern March)、東の辺境(east marches)

解説

ゲリオン川の二つの水源の北方、ヒムリングの丘の周辺に広がる土地。長兄マエズロスを筆頭とするフェアノールの息子たちによって守られていた。
他の土地に比べ北方への防壁となる山や川が少なく、モルゴスの本拠地アングバンドからの攻撃に対して無防備だった。マエズロスはこの辺境地に退いて防衛を引き受けることで、激越な気性の兄弟たちが他のエルダールと争いを起こすことを回避するとともに、後背地となる東ベレリアンドを事実上手中に納めた。

辺境国の本拠はヒムリング山頂の砦にあり、マエズロスが住まった。ヒムリングの東、大ゲリオン小ゲリオンに挟まれた丘陵の切れ目はマグロールが守備したため、マグロールの山間と呼ばれた。ヒムリングの西にあるアグロンの山道はケレゴルムクルフィンが強力な武力で守護し、その後背ヒムラドを領有した。マグロールの山間より東のレリア山周辺の土地はカランシルが守護してサルゲリオンを領有し、青の山脈ドワーフとの交易で莫大な富を獲得した。これより南の緑の森には後にエストラドと呼ばれる地にアムロドアムラスが住んだ。

しかしダゴール・ブラゴッラハの合戦で守りは突破され、ヒムリングの丘に拠るマエズロスを除いて兄弟たちは領国を失った。ニルナエス・アルノエディアドの大敗によってマエズロスもヒムリングを逐われると、フェアノールの息子たち青の山脈の山麓に逃れて緑のエルフたちに交じり森の暮らしを送るようになった。

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