タイフーン級戦略潜水艦が解体

ロシアのタイフーン戦略潜水艦級が解体されることになったそうだ。

Sankei Web 国際 タイフーン級原潜解体へ 露イズベスチヤ紙報道(01-20 1005)

世界最大の旧ソ連製タイフーン級ミサイル原子力潜水艦が解体されることになった。ロシアの有力日刊紙イズベスチヤが19日伝えた。旧ソ連の最新型原潜による米国脱出劇を描きヒットした米映画「レッド・オクトーバーを追え!」のモデルにもなった同艦の解体は、東西冷戦を象徴する巨大戦略原潜の時代の終焉(しゅうえん)を意味する。

 解体されるのは、1980年代初めに建造されたタイフーン級原潜6隻の1隻。解体は来月始まり、来年中には作業を完了する。米国が解体費用の500万ユーロを支援し、すでに解体された1隻も加え、合わせて5隻が最終的に解体される。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)20基を搭載するこの原潜は乗員160人、最大4カ月間潜行が可能。

正確には、トム・クランシーの小説を原作とする『レッド・オクトーバーを追え!』 に登場する戦略型潜水艦“レッド・オクトーバー”は、タイフーン級をさらに拡張したものである。

タイフーン級は世界最大の原潜だったが、でかいだけで性能は大したことはなく、あまり運用に適していなかった。現在はボレイ級が建造中で、これの就役まではデルタIV級がロシアのSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)戦略を担うのだろう。

だが、今のロシアに戦略潜水艦が必要なのだろうか? アメリカとの冷戦が過去のものになった現在、核抑止力としてはICBMだけで十分すぎる。まあ、世界中どこへでも派遣可能という強みは大きいか……。