ユー・ガット・メール

先日見た映画、『ユー・ガット・メール』。

インターネットでメール友達として付き合う一組の男女。実はその二人は、リアル世界ではお互いに憎み会う商売敵だということに気がついていなかった、というありがちな話である。

二人はオフラインで会おうという話をする。そして男(トム・ハンクス)が指定された場所に行ってみると、憧れていたメール友達の女(メグ・ライアン)が、憎い商売敵の女だったという事に気がついた。男は結局その時は女に会わずに、帰ってしまう。どうして約束の時間に来てくれなかったのかという女のメールに対して、男は適当に理由を作ってごまかす。その後男は、商売敵とのことについてメールで相談してくる女に色々と答えて彼女の気をほぐし、リアルでは、メールで聞いた彼女の情報を使って彼女を懐柔する。

メールの相手とリアルの相手が同一人物とは知らない女に対して、それを知ってしまった男が終始状況を支配していく、要するに情報を征する者が勝利するという話である。

「ネットで恋愛」なんてのは実際にある話だし、結婚式当日まで一度も会ったことがないカップルの話というのも聞いたことがある。しかし世の中にはネットオカマ(ネカマ)なんてものが存在するわけで、実際に「思い人の女性」に会いに行ったらその相手が男ということが判ってしまい、怒りの余りその相手を刺したという話もある。
MMORPGの『ラグナロクオンライン』は、可愛いキャラクターで評判になったゲームだが、ゲーム中のキャラが可愛いからといってそれを操作しているプレイヤーが可愛いとは限らない、という極めて単純な原則がしょっちゅう無視されているようだ。女のキャラを見かけるとリアルナンパを仕掛けてきて、相手プレイヤー(いわゆる”中の人”)が男だと判ると何も言わずに去っていくというプレイヤーがいるという。
「可愛い女の子キャラの中身は可愛い女の子プレイヤーであってほしい」という期待を裏切ってはならないと、女キャラを使っているときは女の子っぽく反応する人もいるようだが、取り敢えず刺されないように気を付けて貰いたい。