『ガルム・ウォーズ』BD発売直前インタビュー

押井守監督は、この15年で何を見て感じてきたのか?ーー『ガルム・ウォーズ』監督インタビュー

──今商品の映像特典にある『G2.5』(2009年)は、『ガルム・ウォーズ』とどんな関係があるですか?

『G2.5』というのは、『スカイ・クロラ』が終わったあとに何をやろうかと考えているところで、『G3.0』をすることが決まり、その予備作業として始まったんだよ。ただ、これが結構大変だった……5分程度のフィルムだけど、1年近くかかった。人間を丸ごとコピーしようとしたんだよね。モデルさんを口の中までスキャンしたんだよ。音響は、スカイウォーカー・サウンドまで行ったしね。向うのスタッフも、喜んでたよ。その反響をみてると、「これは凄いものができたのかな」って思ったんだけど、日本ではコテンパンに叩かれた。
そんな状況から「何をすればいいんだ?」となって、そこでCGを使った『サイボーグ009』の映画の企画が始まった。これまた1年以上やっていて3分のパイロットを作ったけど、また百叩きに会う。仕方ないから降りて、その後は神山(健治)がやったんだけど(『009 RE:CYBORG』2012年)。その後、バンダイナムコから企画依頼を受けて、「あんたのところでやるはずだった作品があるじゃないか」と、『ガルム・ウォーズ』を提案した。流れでいうと『ガルム・ウォーズ』の再始動は『G2.5』から始まったといえるね。

Blu-ray豪華版の映像特典についてなどの話も色々と出ております。