実写版『攻殻機動隊』草薙素子はスカーレット・ヨハンソン 白人起用に批判も

Dreamworksが制作中の実写版『攻殻機動隊』主演が、スカーレット・ヨハンソンと発表されました。

実写版『攻殻機動隊』、主役はスカーレット・ヨハンソン « WIRED.jp

2015年に公開される映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で、スカーレット・ヨハンソンは悪役ロボットや攻撃的な人工知能と闘う。しかし、彼女の戦いぶりが見られるのは同作品だけではない。Dreamworks 社が制作を予定している、士郎正宗の漫画シリーズ『攻殻機動隊』の実写版で、主人公の草薙素子を演じる契約を結んだからだ。

と、ここではっきり“草薙素子”と書かれております。映画になるんだったら、日本人には見えないバトーが主役になってもおかしくはないと思っていたのですが、やはりハリウッドは“戦う女”が大好きなようです(というか“戦う女”が登場しない映画は「男女差別だ」と批判の対象になります)。

その一方で、

実写版の草薙素子がどのくらい違ったものになるかについては、現時点では推測の域を出ないが、名前については米国向けに変更される可能性がある。

と、素子の名前が変更になる可能性もあることを指摘しています。

場合によっては実写映画化許諾時に「原作からキャラクターの名前は変えるな」という条件をつけている可能性もありますが、『攻殻』の契約がどうなっているのかはもちろん発表されていません。

過去の数々の日本漫画のアメリカ映画化で辛酸をなめ尽くしている日本のアニメファンからは、あきらめというかどうでもいいというような空気さえ感じられますが、もともと『GHOST IN THE SHELL』は海外で評価の高い作品だっただけに「なんで日本人名のキャラのキャストが白人なんだ」という声も、海外のアニメファンから上がっております。

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先述のように契約内容がどうなっているのかわかりませんが、個人的にはそもそも『攻殻機動隊』で重要なのはキャラが日本人かどうかではなく(そもそも押井守劇場版の舞台は「アジア風の謎の都市」でしたし)そのテーマなので、主演女優の人種などどうでもいいと思っているのですが(だいたいいくらでも義体で身体を変えられる世界ですし)。日本人キャストにされた結果「日本人ならとりあえず日本刀を振り回すシーンは入れないと」という羽目になったかもしれませんし。

とりあえずDreamworksは契約と予算が許す範囲内で、どの人種の誰を主役にしたら一番注目を集めて稼げるかというのを考えた結果がこれということでしょう。