野良犬の塒
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Angbandについて

アングバンドとは本来第一紀に冥王モルゴス(サウロンはその僕に過ぎなかった)が中つ国に築いた大城塞のことである。曾てモルゴスはその迷宮の最深部に居座り、下僕に指図して中つ国に悪をもたらした。ベレンとルシアンがたった二人でこの迷宮に入り込み、モルゴスからシルマリルの一つを奪って脱出した場所でもある。

さて、ここで紹介するAngbandとは、そのアングバンドの大迷宮を舞台にしたゲームなのである。皆さんはRogue、或いはNetHackというゲームをご存知だろうか? それを知らなくてもRogueを基にして作られたゲーム「トルネコの冒険」ならご存知かもしれない。Rogueはロールプレイングゲームである。しかしこのゲームはキャラクターを作って迷宮に入り込むのだが、その迷宮は入り込むたびに毎回ランダムな迷宮が形成され、何度でも楽しむことが出来る。しかし、事実何度も楽しむことになるだろう。何故ならこれらのゲームの難易度は高く(トルネコは置くとして)、目的を達成するまでに何度も墓場に貴方のキャラクターが入るのを見ることになろうからだ。

そしてAngbandは、そのRogueの系統を受け継ぐゲームである。プレイヤーはモルゴスの待つ地下100階までアングバンドの迷宮を進んで行くのだが、このゲームの特徴はこれからにある。トールキンの作品に登場する武具、怪物が大量に登場し、トールキンファンにとっては非常にたまらないゲームになっているのだ。
キャラクターを作成する時は、人間、エルフ、ドワーフ、ドゥナダン、ハイエルフ(上のエルフ)といったお馴染みの種族から作成する。勿論ドゥナダンのレンジャー(野伏)というキャラクターをつくってアラゴルンを目指すことも出来る。
このゲーム自体には時代設定とかそういう物は存在しない。アングバンドの迷宮の中でシェロブやスマウグ、アンカラゴンが襲ってきたり、アンドゥリルやつらぬき丸、アイグロスやグラムドリング、リンギルやグアサングといった武器が見付かったり、しまいにはマゴット爺さんが襲ってきたりと、まあ無茶苦茶である(それが楽しいのだが)。このゲームはトールキン作品に登場する品々が数多く現れ、それを収集するのが楽しみの一つだ。

このゲームの難易度はそれほど高くない。頑張ればモルゴスを打ち倒すことが出来るだろう、勿論それまでには長い旅を要求されるが。ここで少しこのゲームとNethackとの違いについて記しておく。

謎解きが存在しない
Nethackではイェンダーの魔除けを手に入れるには、様々な情報を集め様々なアイテムを集め、それを正確に使用しなければならない。とても普通の人ならSpoiler(攻略テキスト)なしでは解けたものではないが、Angbandではそのようなことは必要ない。Spoilerの類がなくても頑張れば攻略できるであろう。
致死的な罠や攻撃が無い
Nethackでは、キャラクターをどんなに強くしてもほんの少し気が緩まればあっという間に死ぬ。水に溺れたり、石になったりとキー操作を一つ間違えただけで死にかねない。だがAngbandでは罠もモンスターの攻撃もそれほど極端ではない。だから比較的気を軽くして冒険が出来るだろう(といってもやはり無茶をすれば死が待っているが)。
名のあるアイテムが多い
Nethackではそれほど特殊な銘を持つ武器は存在しないが、Angbandでは武器、そして防具も実に様々な名のあるアイテムが登場する。実際にトールキン作品に登場した武器だったり、伝説的人物が使用した品物であったり。そしてそれらの品物に巡り合う確率が比較的高い。努力すれば全ての伝説のアイテムを収集することも不可能ではない。
迷宮が広く、常にランダム
Nethackでは迷宮は一画面分の大きさだが、Angbandでは何画面にもスクロールする。そして巨大な宝物個なども登場するのであるし、モンスター部屋から数十体のモンスターが溢れ出すこともある。Nethackでは一度訪れた階の形状が変化するなどということはないが、Angbandでは階段を上り下りするたびにその階の構造が新しく作られるのである。
ユニーク・モンスターの存在
Nethackにも地獄まで行ったら、特定の場所に出現する1体しかいない悪魔などがいる。だがAngbandでは、『ユニーク・モンスター』という特別な名を持つモンスターが現われ、一度倒すと二度と登場しない。その多くは中つ国に存在した多くの凶暴な生物である。
ここまで聞いた貴方はAngbandがプレイしたくなってきたに違いない、そうだろうそうだろうほうらプレイしたくなってきた。そういう貴方はすぐに手に入れよう。リンクのページではAngbandを入手することが出来るサイトを紹介している。Angbandは上のような事情から、英語版でプレイしてもさしたる問題はないが、しとしん氏が翻訳された(私も翻訳協力で関わった)日本語版Angbandも存在するので、英語が苦手な人も心配する必要は無い。打倒モルゴスへの旅を始めよう。

また、ここで私が独自に一部を翻訳した、AngbandのSpoilerを掲載しよう。特にrumors.spoは私が独自に訳註を加え、中つ国の資料としての価値もあるようにした。

rumors.spo(伝説のアイテムについての解説)
mon-info.spo(モンスターについての解説)

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