野良犬の塒
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野良犬の塒 押井守/プロダクションI.G作品 Wiki

押井作品のキーワードを探る


立ち喰い
Production I.G
THE SEVEN DOG'S WAR
G.R.M. THE RECORD GARM WAR(ガルム戦記)
押井塾
ルパン三世
鉄人28号
宇宙貨物船レムナント6
バトルトライスト
丸輪零
東京
熱海
金属バットとメタルヘッドのドライバー
トレボー

私がこの事を語るのに適任であるとは到底言えないし、人によってこの事の解釈や理解もそれぞれ異なるであろう。しかし押井作品を考える上において決してこの事は避けては通れない事柄であるため、ここに取り上げるものとする。『犬』について。
犬が最初に押井作品にて明らかに意識されはじめたのは『紅い眼鏡』からである。「犬は生きろ、猫は死ね!」という台詞に始まり、幾つかの場所で犬(そして猫)という言葉が登場している。そしてその前史である『犬狼伝説』及び『ケルベロス 地獄の番犬』はまさに犬の物語であり、それ以外の紅い眼鏡以後の押井作品でも犬は大なり小なりの意味を持って登場し、押井作品の背景の一部となっている。
押井氏が犬にこだわる理由を私などが書くことが許されるとも思えないので、ここでは作中における犬の意味を理解する努力をしてみたいと思う。

特に『犬狼伝説』と『ケルベロス』では、“犬”と“主人”という言葉が何度も使われている。主人に忠実な犬、主人に忠実にしか生きることができなかった犬。この『犬』は勿論作中の登場人物を現すが、主人とは何のことか。これは必ずしも誰か個人を差すものではない、『犬』の信じる主義、思想、時に信じる人間のことである。
『ケルベロス』で乾は紅一を探して台湾に渡った。自分に最後まで戦えと言っておきながら“逃げた”紅一に聞きたいことがあったからだ。こうして「犬は必ず主人の元へ帰る」のである。
主人に忠実にしか生きることができない犬。時代や人々が移り変わっていっても、自分の“主人”に忠実に生きることしかできず、時代から取り残され、孤立してゆく。それが特機隊だった。特機隊は状況の移り変わりに対応できず武闘主義を貫こうとして孤立し、最後には解体命令を受け入れず反乱を起こし、そして消滅してゆく。特機の犬たちは“主人が死んだ”事を受け入れることができず、ずっと既に存在しない主人に忠実であり続け、そして自らを滅ぼすことになったのである。

押井氏は学生闘争の世代である。“連帯”“孤立”といった氏の思想には、その時代の影響があるそうだ(勿論私のような若造にそのことについて語ることは出来ないが)。『ケルベロス』に登場する台湾の情景は、その当時の日本の様子が重ねられているという。

さて、本物の“犬”の話もしておこう。押井氏は犬を飼うために熱海に家を建て、東京からその地に引っ越したというほどの人物である(もっとも仕事中は東京に詰めることになるので、その時は世話は奥さんに任せるそうだが)。飼っている犬は『押井守全仕事』によると96年8月の段階で2匹、バセットハウンドのガブリエル(愛称ガブ)と雑種のダニー。また猫も一匹飼っていた(2000年に他界)。その押井氏と犬猫の愛の生活を記した押井氏自身の著による本が『犬の気持ちは、わからない』である。

そしてそれまでの映画で隙あらば画面の端々に犬を登場させていた押井氏だが、『アヴァロン』では念願の「犬をキャストとして登場させる」という事を果たした(スタッフロールにも載っている)。だがわざわざ押井氏の飼っている犬(ガブ)と同じ犬種のバセットハウンドを探すため、ポーランド中を探し回ったということである。 『イノセンス』ではバトーに犬を飼わせてしまったが、これもやはりバセットハウンドだ。

犬の他にも、鳥と魚というキーワードも押井作品にはよく登場しており、これは『天使のたまご』『機動警察パトレイバー2 the Movie』に特に良く現われている。

立ち喰い

立喰師列伝を参照。

Production I.G

1987年にタツノコプロから分離独立して設立されたアニメスタジオ。I.G タツノコから社名変更してProduction I.Gとなる。
押井氏はパトレイバー 初期OVAの1、3、5話で初めてI.Gと仕事をし、そしてパトレイバー劇場版の製作もここで行われた。以後の押井氏のアニメ作品はすべてこのスタジオで製作されるようになり、押井氏はI.Gの社員でも役員でもないのにかかわらず、強い繋がりを形成するに至った。
公式ページはこちら。押井氏とI.Gの関わりについては、『15th Anniversary Production I.G WORLD TOUR 2002 押井守』で語られた
また、『トーキング・ヘッド』のアニメパートもProduction I.Gによる。

THE SEVEN DOG'S WAR

1996年に発売された押井守劇場アニメ作品のLD-BOX。収録されているのは『うる星やつら オンリーユー』『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』『天使のたまご』『迷宮物件 FILE538』『MAROKO 麿子』『機動警察パトレイバー 劇場版』『機動警察パトレイバー2 the Movie』の7作品。発売当時の定価は40,000円で、1年間の期間限定生産だった。
このBOXにはLDサイズのブックレット(22P)が封入されているほか、押井作品でコンセプト・フォトを担当している写真家の樋上晴彦氏のPHOTO-CD写真集"THE DOG'S EYE"、そして川井憲次氏が担当した押井作品の音楽 より、サントラ未収録曲を集め更にオリジナル曲を追加した"THE DOG'S EAR"という音楽CDが付属している。この"THE DOG'S EAR"に収録曲の一部は、Kenji Kawai Cinema Anthorogy ~押井守実写作品集~の特典ディスクに再録された。

G.R.M. THE RECORD OF GARM WAR(ガルム戦記)

G.R.M. ガルム戦記彼方から降り注ぐ無形の化け物「セル」により破壊されていく惑星「ANNWN」(アンヌーン)。甲冑をまとって迎え撃つ、異形の者たち。彼らは自らを、「G.R.M.」=「ガルム」と呼んだ。
滅びゆく星を舞台に繰り広げられる壮絶な死闘、そしてそこに生きる「ガルム」たちの存在の秘密を探る、謎解きの物語。彼等は何と戦い、何を知ろうとするのか? 壮大な世界観と生きる者たちの根源的テーマを描くファンタジー戦記。押井守の独創的映像美学と哲学によって生み出される壮大なイメージの物語は、観るものすべての人を感動へと導くでしょう。
映画「G.R.M.」は、世紀末に向かう現代の黙示録なのです。

ガルム(Garm)とは、北欧神話に登場する、霧と氷と闇の世界ニフルヘイムにあるヘルの館「エーリューズニル」の番犬である。ガルムは神々の黄昏ラグナロクの際にミッドガルドに飛び出し、戦神テュールと戦い相討ちになったと言われている。

攻殻機動隊で波に乗った押井氏が挑んだのがこの超大作であった。“デジタルエンジン”という開発室で製作費24億円をかけ、アニメ、実写、CG、特撮といったあらゆる技法をディジタルで融合させるという壮大な試みであった。例えば実写で俳優の演技を撮り、それをアニメーターが更にアクションを加工し、それに特撮素材のエフェクトを合成し、最後にCGで合成を行うといった具合に。脚本は伊藤和典氏が 、特技監督を樋口真嗣氏が、デジタル監督を林弘幸が担当し、2000年に公開予定であった。
遠大な計画であったが話が進むうちに予算は次第に縮小、遂に“凍結”(一応中止ではない)の憂き目にあってしまう。その時に作られたプロモーション映像(アニメ版と実写版の二種類がある)と、またこの企画の副産物として制作された、実験的な「実写版パトレイバー」の画像が何度か公開されている (PS版パトレイバーのゲームにムーヴィーが収録)。パイロットフィルムの音楽も川井憲次氏で、ケルト語を使ったコーラスが実に印象的だった。
だがここで試された技法の一部が『アヴァロン』で使用されている。押井氏によると、アヴァロンの技法はG.R.M.の“機能限定版”ということだそうである。
G.R.M.の話の内容としては、ケルト神話をモティーフにした、月を舞台にした戦いの物語と言われており、内容的にはセラフィムで描かれなかったことが多数含まれるはずだったようだ。押井氏自身はまだ『G.R.M.』を諦めず、いつの日かこの作品を完成させる時を待ち続けているようである。イノセンス 押井守の世界 PERSONA増補改訂版に詳細が記載されている。

企画が凍結になってもデジタルエンジンのHPはしばらくアクセスできていたが、現在はアクセス不能の状態が続いている。現在The Internet Archiveにて閲覧可能

「身体における人形性」押井守×山田せつ子対談 『G.R.M.』の話題あり。

押井塾

BLOOD THE LAST VAMPIREを参照。

ルパン三世

うる星やつら』の監督を辞任し、スタジオぴえろを退社した押井氏は、一時期宮崎駿氏のところに転がり込んでいた。そんな時『カリオストロの城』で成功した宮崎氏の元に、もう一本ルパンを作ってくれという話がやってきたのだが、宮崎氏はもう自分でルパンをやる気は無かった。そしてこの話が来た時に、隣にいた押井氏にこの話を振ったのである。こうして監督押井守のルパン三世が作られる事になった。
「ルパンに盗ませるものなど一体何が残っているんだ?」カリオストロの後という事でまずこの点が問われた。そして「本当はルパンという人物はいなかったんじゃないか」と、ルパンの存在を潰してしまおうという押井氏の妄想が膨れ上がり、やがて企画は進んでいく。伊藤和典氏と二人で書き上げられた脚本がもし実現したなら、それは「ルパン三世 完結編」となる作品になる筈だった。
筈だった。しかし押井氏の妄想はやっぱり「訳が判らん」と一蹴され、ドル箱のルパン三世を「完結」させたくないという企業側の意思もあって、結局この企画は潰えて日の目を見る事は無くなったのである。だがこのルパンで使われるはずだった様々なコンテンツは、後の『機動警察パトレイバー 劇場版』などの押井作品に散りばめられる事になる。

こちらについての話は、押井氏本人がキネマ旬報増刷 THEルパン三世FILES―ルパン三世全記録に書いており、またWebアニメスタイルコラムにも書かれている。

一つ思ったのはルパンというのは何者なのかということですね。これを物語とは別の柱として、つまり横軸に設定してみようと思った。ルパンって果たして何者だったのかということをルパン自身に問わせてみたい。実を言うとこの部分が実現できなかった一番の理由だったのかもしれない。
 もう一つほやっぱりルパンが何を盗むのかということで、宝石や現金だとか物質的な対象でないものを考えた。あくまで動機なんですけど、化石なんです、それも天使の化石。現実と非現実の狭間にあるようなもの。大戦中にアフリカで発掘されてナチスドイツの手に渡って、そしてイスラエルに渡り、なぜか日本に持ち込まれている。これを縦の話にしようと思った。
 最終的にそれはフェイクで、イカサマなんですよ。そもそも言葉で思いついた発想が「虚構を盗ませる」ということなんです。最終的に捜し当てたものは天使の化石じゃなくて、ただのプルトニウムだったと。しかもルパンがそれに触れることで東京が吹っ飛ぶという話なんです。もちろんそれも含めて全部フェイクなんですけど。実際には作動しない原爆で、全部がフェイク。だからルパンだけが現実であり得るわけがない。ルパンもフェイクであると。最終的にルパンなんてどこにもいなかったという話にしようと思ってたんです。

キネマ旬報増刷 THEルパン三世FILES―ルパン三世全記録

日常の中の異界と異空間の中の日常、虚構と現実(!)の交錯する展開を乗り越えた主人公が塔の頂で見出したオタカラとは(中略)存在する筈のない天使と、存在してはならないプルトニウムが二つながらに存在していて、ルパンは生涯にただ一度のミスを犯して巨大な核分裂装置たる塔を発動させてしまう、愚かなりルパン東京全滅、というお話だったんですけどね。

イノセンス創作ノート 人形・建築・身体の旅+対談

Webアニメスタイル 押井守ルパンについてのコラム

鉄人28号

断片的な情報だが、押井氏が鉄人28号のリメイクを作る企画があったという話がある。
押井氏の構想では「旧日本軍の兵器である鉄人が、戦後東京オリンピック会場の空を飛んでゆく」というラストに持っていくという構想だったそうだ。
この企画は潰れてしまったが、しかしこの企画のために押井氏が集めた「戦後、復興に向かって行く日本」昭和30~40年代の東京の資料が、『人狼』に活用されているらしい。

宇宙貨物船レムナント6

1996年に公開された、日本製のSF映画。監督は万田邦敏。
この作品では押井氏は総合監修としてクレジットされているが、本人は「騙された」と言っており、実際には何もやっていないという。氏がやったことといえば、貨物船の名前『レムナント』というのを付けたことだけだそうだ。レムナントとは聖書に登場する“生存者”を表す言葉である。

そもそも押井氏は「日本人をキャストに使ってSFは出来ない」というのが持論であり、そのためわざわざポーランドまで行って来てポーランドの俳優を使って撮った押井氏のSF映画が『アヴァロン』なのである。

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宇宙貨物船レムナント6―SF映画のつくりかた 1,262 押井守インタヴューもあるらしい、映画のメイキング本

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バトルトライスト

松下電器が開発したM2基盤で稼働する、コナミの3D対戦格闘ゲーム。1998年2月のAOUショーで公開され、ゲームセンターでも稼働していた。キャラクターは軟派系で、隠しキャラにツインビーのパステルも登場する。
このエンディングアニメーションを押井氏が担当し、絵コンテを切っている。しかし本人はなんでこの仕事を引き受けたのか、全く記憶にないそうだ。しかも内容は女キャラの胸だの尻だのがどーんとアップで出るようなもので、「なーんでこんなプリプリ作ったのかなあ? まあバセットが出ているから僕が作ったんだろうけど(笑)」と、ゲームとは全く関係ないバセットハウンドが画面に登場しているのが唯一の押井守の証明である。
コンシューマへの移植も行われていないゲームで、しかもエンディングまで行かないとアニメは見られない、更に発注されたときはゲームの名前が違ったため、動いているのを見たアニメ制作スタッフすらいないというゲーム。第14回東京国際映画祭でアニメが上映された。

あっくんの基盤の館 ゲームレビュー第10回 BATTLE TRYST(バトルトライスト)

丸輪零

DRAGON RETRIEVER 西部新宿戦線異状なし』の主人公は丸輪零、そして『Talking Head』の失踪した映画監督の名前も丸輪零である。こうして時々押井作品に登場する丸輪零の名前だが、実はこの名は押井氏が使っていたペンネームなのである(由来は押井守を伏せ字にして○○○で丸三つだかららしい)。
押井氏はタイムボカンシリーズなどのコンテをアルバイトで切っていたことがあったが、その時に使っていたペンネームが丸輪零であり、つまり『Talking Head』に登場する丸輪零とは押井氏本人を指すということになる。『Talking Head』では他にも聞いたような名前、押井作品に良く登場するスタッフに似た名前が数多く登場し、この『監督』が押井氏本人だということははっきり示唆されているが。
また押井氏は丸輪零の他に、岩崎宏というペンネームも使用してアルバイトでコンテを切っていたことがある。こちらは岩崎宏美のファンだったことに由来しているそうだ。

東京

押井氏は東京生まれの東京育ちだった。高度経済成長の中で、東京の失われて行く懐かしい風景と突如現れる新しい風景。
東京は押井氏の作品の長年のテーマの一つであり、その押井氏の思いを込めたものが機動警察パトレイバー劇場版機動警察パトレイバー2劇場版である。
また、ケルベロス 地獄の番犬では押井氏は、台湾の風景をその高度経済成長前の東京の下町に重ね合わせたオマージュだということである。

また、六本木ヒルズ世界都市 ~都市は空へ~で上映された2本の短編映像がある。

タイトル 監修 監督 音楽 内容
TOKYO SCANNER 押井守 松宏彰 配島邦明 東京の映像を上空から眺め、ランドマークをロックしていく(ゲームのレイフォースっぽい、といっても別にレーザー撃ったりミサイル撃ったりするわけではないが)というもの。DVDには「More takes of "TOKYO SCANNER"」という、純粋に東京の空撮を使ったBGVが収録されている。
東京静脈 野田真外 川井憲次 東京の川を船で辿り、橋を下から巡っていくという、パトレイバー2のような映像を実写でやっている。上映時は3面スクリーン+液晶画面の地図、つまり合計4面の画像があった。DVDではそれを一画面に編集した画像と、それぞれ1面ずつの独立した画像、つまり合計5種類の画面をマルチアングル機能で映し出す事が出来る。

双方のDVDはそれぞれ六本木ヒルズの売店などで販売されている。

熱海

押井氏は『パトレイバー2』を生活した後、それまでずっと住んでいた東京を離れ、熱海へと引っ越した。押井氏にとっての東京はパトレイバー2で終わったということであり、攻殻機動隊での舞台は、原作は未来の東京となっているが、映画では香港のような無国籍都市となっている。
熱海の押井氏の自宅については押井守全仕事で紹介されている。また熱海引っ越しの詳細については手前味噌だが、犬本3号の伊藤和典インタヴューに詳しい 。伊藤氏は押井氏と共に熱海に引っ越し、押井氏の隣に家を建てて暮らしていた。現在は押井氏も伊藤氏も、その場所を離れて更に引っ越してしまったが。
現在押井氏は仕事があるときには東京のアパートに単身赴任し、週末は熱海に帰るという生活をしているそうだ。その間は押井夫人と押井家のペットが留守を守っている。

金属バットとメタルヘッドのドライバー

パトレイバー後期OVA『ダンジョン再び』で、整備員達が巨大真珠を求めて封印されたダンジョンに向かうが、それに気付いた者達が調べてみると、『備品の金属バットとメタルヘッドのドライバーがありません』と整備員の一人が報告している(何故こんな物が備品にあるのか謎だが)。この『金属バットとメタルヘッドのドライバー』だが、『御先祖様万々歳!』で四方田親子が喧嘩に使っていた武器であり、二人がその破壊力を云々するシーンが登場しているのである。

トレボー

パトレイバー後期OVA『ダンジョン再び』で、地上と地下との連絡を取っている時、また『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』での航空無線でのコードネーム、これらに『トレボー』の名が出てくる。
勿論これは伝説のコンピューターRPG"Wizardry"の世界の大君主"Trebor"である(実はこのゲームの制作者Robertの逆文字)。
ゲームが好きで自分でゲームも作り、ゲーム誌にエッセイを書いた(『注文の多い冒険者たち』に収録されている)ほどの押井氏である。特にWizardryにははまっていたようで、『ダンジョン再び』ではWizardryのパロディが山のように出てくる。
『墓守の諸君、復讐とアミュレットを求めて、我またここに蘇り…』

そしてその押井氏のWizardryの趣味が一気に表面に表れたのが『アヴァロン』で、至る所にこのゲームの用語が含まれた。元々押井氏はWizardryをやっていてこの話を思いついたということであり、『アヴァロン』にはあのゲームに対するオマージュが表れている。

その押井守がゲームについて語ったエッセイが『注文の多い傭兵たち』だ。

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