* グワスロ [#zf574e00]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Gwathló((Gwathloと表記されていることもある))|
|~異訳|グワスロー|
|~その他の呼び名|灰色川(Greyflood)、グワス=ヒーア(Gwath-hîr)、グワシア(Gwathir)、アガスルシュ(Agathurush)|

** 解説 [#Explanation]

「沼からの影の川」(shadowy river from the fens)の意。[[共通語]]では''灰色川''と呼ばれた。
[[ニーン=イン=エイルフ(白鳥の沢)>ニーン=イン=エイルフ]]で[[ミスエイセル(にびしろ川)>ミスエイセル]]と[[グランドゥイン]]が合流して[[大海]]に注ぐ川で、[[ミンヒリアス]]と[[エネドワイス]]の境界を形成する。ニーン=イン=エイルフから川が始まる場所には渡河地点でもある[[サルバド]]の浅瀬が、河口には[[ロンド・ダイア]]の港があった。

『[[終わらざりし物語]]』によると、[[第二紀]]のはじめに[[タル=アルダリオン]]ら[[ヌーメノール]]の探検隊が訪れた時、この川のある[[ミンヒリアス]]と[[エネドワイス]]の一帯は大森林に覆われていた。

>当時は、潮の香と大風に満ちた海岸地方を通り過ぎるとすぐ、森が両の川岸から迫り、川幅は非常に広かったがそれでもなお、巨大な木々の投げかける影が水面を深々とおおっていた。その中を、冒険者たちの小舟は静かに未知の国の懐へとさかのぼったのである。((『[[終わらざりし物語]] 上』「IV ガラドリエルとケレボルンの歴史」))

そのため[[ヌーメノール人]]ははじめ、この川を「影の川」(River of Shadow)の意である''グワス=ヒーア''、または''グワシア''と名付けた。川を遡って後に[[ニーン=イン=エイルフ(白鳥の沢)>ニーン=イン=エイルフ]]と呼ばれるようになる大沼沢地に達した[[冒険者達>冒険者組合]]は、これがこの川の水源であると誤解したことから、川の名を「沼から発する影の川」を意味する''グワスロ''へと変えた。
タル=アルダリオンがグワスロの河口に建設した[[ロンド・ダイア]]ははじめ、木材伐採の拠点として成長し、やがて[[ヌーメノール]]から[[中つ国]]の[[エリアドール]]へと至る入口としての重要性が認められると共に、要塞化されていった。そのためグワスロは[[アドゥーナイク]]で''アガスルシュ''と呼ばれるほどヌーメノール人によく知られた地となった。

[[第二紀]]末から[[第三紀]]のはじめにかけて、グワスロの重要性は変わらず、[[アルノール]]と[[ゴンドール]]とをつなぐ主要な交通路として整備されていた。[[ロンド・ダイア]]の要塞港はすでに打ち捨てられていたが、ゴンドールからの旅人は船でグワスロを遡って[[サルバド]]の港へ入り、そこから南北大街道([[緑道]]と[[旧南街道]])を北へ向かってアルノールへ至るのが最短路だった。
グワスロは[[ミンヒリアス]]と[[エネドワイス]]の平原を流れる穏やかな川で、また川幅が広いため、喫水の浅い船であれば帆走あるいは手漕ぎで難なくサルバドの港まで至ることができた。
しかし第三紀末には、二つの港や街道などグワスロ周辺の施設は打ち捨てられて廃墟となっていた。

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