バビロン・プロジェクトという東京湾埋め立て計画が行われ、東京の容貌が大きく変化しつつある一方、都内ではレイバーの暴走事件が多発していた。特車2課の篠原遊馬は、暴走事件とレイバーの新OSとの関連性に気がつく。そして調査を続けるうちに、東京を破壊しようとする恐ろしい犯罪が浮かび上がった。新OSに仕掛けられたコンピューターウィルスに 、東京の全てが浸食されていたのである。
姿が見えない犯罪者との戦い、そして特車二課第二小隊の面々は、暴走の原因を破壊する為、東京湾の中心にある“方舟”へと出撃する。
『機動警察パトレイバー』は当初OVAだけで終わるはずであったが、プロデューサーの「劇場やろうぜ」という言葉でこの劇場版の企画が動き始めた。最初、押井守は乗り気ではなかったようだが、聖書を物語に絡めるという構想が生まれて、そこからどっぷりとこの企画にはまっていく。
この作品は一般のアニメファンに再び押井守の名前を印象付けた。しっかりしたアクションもあってキャラクターも立っているパトレイバーとしての作品でありつつ、押井味もたっぷりと含まれており、これで新たな押井マニアが多く生まれる事となった。当時としては珍しいコンピューター・ウィルス犯罪を物語に取り込み、それは聖書の暗号をなぞって展開される。そして描かれる東京という都市の明部と暗部。これらが単なる「アニメ映画」から「一本の映画」へと作品を押し上げるのに寄与し、押井守の名を一気にメジャーにした。
またこの作品は、プロダクションI.G(当時の社名はI.Gタツノコ)で制作された初の劇場アニメである。制作当時、現場は苛烈を極め凄惨な状況だったようだが、同時にI.Gのスタッフの底力が見えた作品となった。その結果押井守は、以後のアニメ作品を全てI.Gという現場で制作するようになった。
劇場公開は1989年だが、ドルビーディジタルに対応したDVD版とLD版が1998年に発売 。その中では音楽、SEが5.1ch用にリニューアルされており、台詞の録り直しや効果音の修正が行われている。
Blu-ray DiscとDVDの同梱版、Blu-ray単体版の2種。
HD DVDとDVDの同梱版。
廉価版DVD、絵コンテ付属の限定生産版、トールサイズジャケット版(販売終了)、LDサイズジャケット版(販売終了)の4種
DVD付属の劇場版パトレイバー解説書(楽天で検索)
劇場公開時のオリジナル音楽のサントラ、DVD版用に新たに再収録されたサントラ(公開時にシンセサイザーが使われていたものを、生楽器に生コーラスで録り直している)の2種
伊藤和典による小説版
初期OVAから『ミニパト』までの『パトレイバー』総集ムック。押井守インタヴューもあり。