野良犬の塒
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お伽草子

第九幕 暗闇

脚本=藤咲淳一
絵コンテ・演出=紅優
作画監督=飯塚晴子

Story

熊襲軍が都に向かっているという話を聞き、急いで都へと引き返した光達。光達は都の荒廃した姿を目にするが、熊襲軍の姿は何処にも見えなかった。
光は宮中に向かった。水の勾玉を上納し、それと同時に酒呑童子率いる熊襲軍が都へと迫っていることを警告、都の防備を固めるように上申する。だが貴族は、火の勾玉を手に入れ損ねた口実ではないかと光を嘲る。さらに光は安倍晴明の言葉によって、「旅の疲れを癒す」という名目で、自分の屋敷での謹慎を命じられてしまった。
いったい熊襲軍はどこに潜んでいるのだろうか? 光は貞光たちと話しているうちに、酒呑童子に従う地方部族などが山伏などに扮し、大江山に集結しているのではないかと推察する。そこで卜部が晴明の元に、光の謹慎を解くよう願い出ることになり、綱も途中まで同行する。この時卜部は、綱の視力が著しく衰えていることに気が付いた。
一方の光は、綱に言われた言葉に傷ついていた。今まで頼光として戦ってきた光だがやはり女。もう戦いには出ず、女としての幸せを見つけて欲しいと綱に言われたのである。さらに光は、死んだ頼光の代わりに光を勾玉捜しに送り出した、自分の父親の満仲にも、これ以上源家の名声のために光を犠牲に出来ないと言われる。それを聞いた光は屋敷を飛び出してしまった。
彼女が羅城門で一人笛を吹いていると、そこに現われたのはまたも万歳楽だった。心を痛めた光は万歳楽の舞を見て心を和ませ、共に語らい、心を通い合わせる。
万歳楽が去った後、綱に迎えられた光。その時綱は、頼光の残した歌を見るのだが、その歌に隠されたメッセージを見つける。「晴明に裏あり」
晴明は熊襲と通じているのではなかろうか? だから光の上申を退け、光の行動を妨害するようなことをしているのではないか? さらに熊襲が都の事情に詳しいのは、晴明が情報を流しているからでは? そこで光は、大江山に向かって酒呑童子の所在を直接確認することにする。
山伏の装束を手に入れた光、綱、貞光、金太郎。だが卜部はまだ陰陽寮から戻らない。綱は、光や綱のことを「大切な仲間」と言った卜部を信じ、「卜部は必ず来る」と言う。だがその前に、京の町に熊襲の火薬玉が降り注いだ……。

Explanation

大江山は酒呑童子の伝説で有名な山。あくまで、お伽草子劇中の大江山と史実の大江山が同じ場所だったとしての話だが、大江山の位置といったらこの辺。

(酒呑童子のいる場所と投石機の位置が同じ位置だと仮定してだが)こっから投石機カタパルトで京都に火薬玉を降らせる……? 京都まで約80kmはありますが……。因みに大和級戦艦の主砲である九四式四十糎砲(口径460mm)の射程は約40km。湾岸戦争で使われた、アイオワ級戦艦の主砲(口径406mm)の射程は約38km。視平線の向こう側を砲撃することになるので、着弾位置の確認はヘリとか航空機、そしてラジコン飛行機に搭載したカメラで行なっていた。

京都府加佐郡大江町ホームページ

I.G - Otogizoushi - 第9話 紹介

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