#author("2023-10-30T22:36:47+09:00;2018-02-12T07:04:15+09:00","","")
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* ロッソス [#uf40613c]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Lossoth|
|~異訳|ロッソス|
|~異訳|ロスソス|
|~その他の呼び名|雪人 (Snowmen)|

** 解説 [#Explanation]

[[フォロヒェル]]に住む[[人間]]の種族。[[フォロドワイス]]の名残を留める者たちと言われ、風変わりで非友好的な民とされる。彼らはフォロヒェルの厳しい寒さに慣れていて、雪の中に住み(([[アルヴェドゥイ]]の一行のために雪小屋を建てている))、獣骨をつけた靴で氷上を走り、車輪の無い滑る車(橇)に乗った。
ロッソス族の多くはフォロヒェル岬に住んでいたが、しばしば[[青の山脈>エレド・ルイン]]の麓に近い、フォロヒェル湾の南岸に来て野営することもあった。

ロッソス族は[[魔王]]のことを、結氷も解氷も意のままにできる者として恐れていた。だが[[北方王国]]最後の王[[アルヴェドゥイ]]の一行が魔王に追われ、フォロヒェル湾の海辺で助けを求めてきた時には彼らを匿った((飢えていた彼らを憐れんだのと、彼らが持っていた武器を恐れたため。ロッソス族は王たちと交流するうちにずっと友好的で親切になった。))。後にアルヴェドゥイを捜索していた[[灰色港]]の船がフォロヒェルへ来た時、ロッソス族は風に危険を嗅ぎつけて、彼らの族長は夏になるまでここに留まるようアルヴェドゥイに警告した。だがアルヴェドゥイはこれを無視し、援助の謝礼として[[バラヒルの指輪]]を族長に与えると、船に乗って去った。ロッソス族の懸念の通り、船はフォロヒェル湾で悪天候により沈没した。船が難破した知らせはロッソス族によってもたらされ、バラヒルの指輪は後に[[ドゥーネダイン]]によって買い戻された。

*** 言語 [#ddef06cf]

原作では、ロッソスの民が話す言語についての情報はない。ただし『[[追補編>指輪物語/追補編]]』によると、[[第三紀]]において[[西方語]]は[[ウンバール]]から[[フォロヒェル]]湾に至る全沿岸地方の母国語になっていたとされる。そのためアルヴェドゥイの一行とは、西方語を使って会話したと思われる。

** [[Iron Crown Enterprises]]による設定 [#ICE]

彼ら自身は「冬の友(Friends of Winter)」を意味するユスタヴァト・タルヴェン(Ystavat Talven)と名乗っている。大きく分けてルミミエヘト(Lumimiehet)、ジャアミエヘト(Jaamiehet)、メリメトサスタヤト(Merimetsastajat) の3つの氏族に分かれている。また、メリメトサスタヤトは[[エルフ]]や[[ドゥーネダイン]]からアエルファロス(Aerfaroth)とも呼ばれ、ジャアミエヘトと一括りに[[シンダリン]]でヘレコス(Helechoth)と呼ばれることもある。

***特徴 [#z1e565fc]

:能力|男性の寿命が短く約45~55年程で、最も長いルミミエヘトでも最大で60年程度しかない。対して、女性は最長で90年程生きる。
:外見|明るい肌と髪をしているが、稀に赤みを帯びた者もいる。また、目は青か灰色だが、稀に緑の目の者がいる。男も女も髪や鬚を長く伸ばしている。骨格自体は細いが、寒さから身を守るために肥満している者も多い。
:言語|ラッバ語(Labba)という言語を話すが、この言葉には文字はないとされている。そのため、神話や伝説、知識及び教訓などは全て口頭で語り伝えられる。その内容も部族ごとに異なるため、南方の人々にまで知られている内容は僅かしかない。但し、宗教儀式や呪文にはルーン文字を使うこともある。
:文明・文化|動物や海獣の毛皮で作られた衣服や、骨で作られた装飾品を身に着ける。獣や海の生き物に精霊が宿っていると考えており、様々な形で敬意を表す。
:偏見|どの氏族も内向的で余所者とは容易に打ち解けない。また、異なる民族だけでなく他の村に住むロッソスさえも余所者とみなす。ルミミエヘトは比較的親切で寛大だが、ジャアミエヘトの住む地は外界から来訪する者自体が殆どいない。メリメトサスタヤトは余程の見返りがない限り決して余所者を信頼しない。

***氏族 [#y8c12613]

:ヘルミヤルミスタヤト(Helmivalmistajat)|最初にフォロヒェルに住み着いた氏族。数珠の作り手(Beadmakers)と呼ばれ、ヌーメノール人とも交流があったが、第二紀2200年頃にウルド人の侵略が始まるのに前後して忽然と姿を消してしまった。そのため、厳密にはロッソスには含まれない。彼らの行方は杳として知れなかったが、彼らの使用していたルーン文字はロッソスの民に受け継がれた。また彼らの残した集落の後から見つかった遺物もしばしば利用されている。
:ルミミエヘト(Lumimiehet)|[[エレド・ルイン]]の北端から見捨てられた海(Forsaken Sea)と呼ばれるフォロヒェル湾北東部の海岸にかけて住む。名前は彼らの言葉で雪人(Snowmen)を意味する。[[第二紀]]に[[ウルド人>ウルダール]]の侵略に圧され、東方から[[タラス・ウイヘル]]の周辺にやって来たレヴィヤルト(Leveajalt)の子孫。ロッソスの中では最もよく知られた人々で、しばしば[[エリアドール]]の国境にも姿を見せる。元々ロッソスと言えば彼らの事を指していたが、次第にユスタヴァト・タルヴェン全体を指す言葉として使われるようになった。初めは同じ年に生まれた者同士の集団に属し、成人するとヴァアティヌス(Vaatinus)という儀式でどの家系に属するかを自由に選択する。
それぞれの家系は異なる動物のトーテムを信奉している。それぞれの動物は生涯において決して同族を殺さないことから、同じトーテムを信奉する同族を殺すのは禁忌とされる。伝承の語り手であるムイスタイア(Muistaja)が深く尊敬されており、集落で豪華な家をあてがわれる。
:ジャアミエヘト(Jaamiehet)|フォロヒェル湾に突き出た鉤状の半島部に住む。彼らの言葉で氷の人(Icemen)を意味する。ウルドのソリの軍団(Sled Horde)の侵略から逃れてきたタンスシヤト(Tanssijat)の血を引く。獲物となる陸上の動物が少ないため、主に夏から春にかけて海辺の動物を狩って暮らしている。ルミミエヘトと比べるとさらに厳格な性格で、娯楽や祝い事を殆ど持たず、次の冬よりも先の未来の事を考えることもない。
子供は容易に命を落とす存在であるため、部族全体で手厚く庇護され、その全員が大人全員の実子として認識される。ユキヒョウと[[大鷲]]は大地の精霊(World Spirit)の最初の使いとされ、祖先の霊を見守る存在として崇められている。異邦人と接触するのはほぼ生涯に一度の機会しかない。故に両親はその稀な機会に幼い子供を対面させ、異郷の民の姿を目に焼き付けようとする。
:メリメトサスタヤト(Merimetsastajat)|フォロヒェル湾に張った分厚い氷山の上で暮らす人々。名前は海の狩人(Sea Hunters)を意味する。実質的にジャアミエヘトの傍流。成人に達するまで陸地を踏むことはなく、その後も一生の殆どを氷の上で過ごす。フォロヒェルで最も過酷な環境で暮らしているため、極めて慎重で気難しい性格。
漁業や捕鯨、アザラシ猟で暮らしているが、中でも鯨を特別視しており、鯨を信奉する教団(Cult of Whale)であるヴァカスカラン・パルヴォンタ(Vakaskalan Palvonta)のメンバーにのみ捕鯨が許される。この組織は[[大海]]に住む魔鯨(Demon Whale)を撃退する役割も担っており、大変に名誉ある存在とされる。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

マンモス(Mammoth)を飼育し、物資の運搬などに使用している。氷上では、スケートのようなもので滑ったり、そりを滑らせたりしているのが見える。
建造物を建てることはあまりなく、主にテントやイグルーの中で暮らしている。
ロッソスはなかなかよそ者に心を開こうとせず、彼らの信頼を得るには、地道に彼らの希望することを実現していかないとならない。
ロッソスのNPCが話す言葉には多数の独特の固有名詞が存在し、それらはほとんどがフィンランド語の単語がもとにされている(参考 [[ロッソスの言語とフィンランド語の比較>https://lotro-wiki.com/index.php/Forochel_-_Lossoth_-_Finnish_-_Nomenclature]])。

&ref(ScreenShot00656.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるロッソスの集落); &ref(ScreenShot00652.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるロッソスの集落); &ref(ScreenShot00654.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるロッソスの集落);

** コメント [#Comment]

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