アンドゥーリル†
概要†
カテゴリー | 物・品の名前 |
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スペル | Andúril |
異訳 | アンデュリル、アンドゥリル |
その他の呼び名 | ナルシル(Narsil) 折れたる剣(Sword that was Broken) 鍛え直されたる剣(Sword Reforged) |
解説†
クウェンヤで「西方の
エレンディルの剣であった折れたる剣ナルシルが鍛え直されたもの。
ナルシル†
元々は第一紀のドワーフの名工テルハールによって鍛えられたという剣であり、クウェンヤでナルシル*3と呼ばれていた。
最後の同盟でエレンディルの振るうナルシルは、ギル=ガラドの振るう槍アエグロスと共にモルドールの軍勢に多大なる脅威を与え、同盟軍はダゴルラドの戦いで勝利を得る。滅びの山の山腹で行われた最後の戦いにおいても、エレンディルはナルシルを手にサウロンと戦ったが、エレンディルは斃されてナルシルは彼の体の下で二つに折れた。
イシルドゥルは折れたナルシルの柄本に残った刃で、斃れたサウロンの指を切り取って一つの指輪を我が物とする。
こうしてナルシルは折れたる剣となったが、サウロンの手から指輪を失わせたこの剣は、サウロンにとって憎しみと恐怖の的になる。
折れたる剣†
かれはエルロンドの前に置かれたテーブルに自分の剣を投げ出しました。剣の刃は二つに折れていました。「ここに『折れたる剣』がある!」と、かれはいいました。*4
イシルドゥルはこの折れた父の剣も携えてアルノールへの帰路についたが、その途中あやめ野でオークに襲撃されて落命する。ナルシルの破片は、イシルドゥルに命じられてその場を脱出したオフタールによって持ち出され、オークの略奪から救われた。
以後ナルシルは北方王国の宝器として受け継がれ、北方王国が滅亡してからは他の宝器(バラヒルの指輪、アンヌーミナスの王笏、エレンディルミア)と共に裂け谷に預けられた。
その間ずっとナルシルは折れたままにされていたが、これはサウロンの一つの指輪が再び見出されたとき、折れたる剣も鍛え直されるべしとエルロンドによって予言されたからである。
アラゴルン二世が成人すると、折れたままのナルシルは、エルロンドからアラゴルンに与えられた。躍る小馬亭でフロド・バギンズが初めてアラゴルンと会ったときにも、アラゴルンは折れたままのナルシルを帯びていた。
アンドゥーリル†
その刀身には、弦月と放射状の太陽の間に七つの星を並べた図様が刻まれ、その図様の周りにはたくさんのルーン文字が書かれました。 … ふたたび完全に作り直された剣は
耿々 たる光を放ち、陽の光が射せば赫々 と燃え、月の光が当たれば沈々 と輝きました。そしてその刃 は堅牢鋭利でした。*5
エルロンドの会議で一つの指輪が確認され、指輪の仲間の出立が定まると、折れたる剣はエルフの刀鍛冶によって鍛え直され、アラゴルン二世から新たにアンドゥーリルと命名されて彼の佩剣となった。
指輪の仲間がロスローリエンを発つとき、ガラドリエルはこの剣のためにしつらえた鞘をアラゴルンに贈り物として与えた。
角笛城の合戦の後、オルサンクのパランティールを手に入れたアラゴルンは、それを使ってサウロンに挑戦し、鍛え直されたアンドゥーリルを目の当たりに示す。遺恨のあるこの剣が、エレンディルの世継ぎによって鍛え直されたと知ったサウロンは大いに怒り、予定より早く西方との全面戦争を引き起こした。
ペレンノール野の合戦では、戦場に駆けつけたアラゴルンの振るうアンドゥーリルは再びモルドールの軍勢の脅威となった。この戦いの後、アラゴルンはアンドゥーリルをもはや鞘に収めず黒門の戦いに撃って出た。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定†
字幕及び吹替での名前は『指輪物語』書籍新版に従いアンドゥリル。
アラゴルンがフロド達と出会ったときに持っているのは別の剣で、彼が指輪の仲間と共に裂け谷を出発したときも、ナルシルは折れたまま裂け谷に保管されている。『王の帰還』において、ナルシルはアルウェンの助言によってアンドゥーリルに鍛え直され、エルロンドによってやしろ岡にいるアラゴルンのもとへ届けられた。
アンドゥーリルはアラゴルンがイシルドゥルの世継ぎであることの証として、死者の道で死者の軍勢を従わせるのに使われた。
柄頭にはフェアノール文字で、次のようなクウェンヤが彫られている。
Narsil essenya, macil meletya / Telchar carnéron Návarotesse
(ナルシル エッセンヤ、 マキル メレティア / テルハル カルネーロン ナーヴァロテッセ)Narsil my name, mighty sword / Telchar made me in Návarot
(ナルシルが我が名、大いなる剣 / テルハールがナーヴァロトにて我を鍛えき)
刀身には柄側に彫られた太陽と剣先側に彫られた三日月の間に、アンゲルサス・ダエロンで次のようなクウェンヤが彫られている。更にこれらの単語の間に光線八条の七つの星が彫られている。
Dndr(Anar) / Nányë Dndúril(Andúril) i né Narsil i macil Elendilo Lercuvanten i móli Mordórëo / Isil*6
(アナール / ナーンイエ アンドゥーリル イ ネー ナルシル イ マキル エレンディロ レルクヴァンテン イ モーリ モルドーレオ / イシル)Sun / I am Andúril who was Narsil the sword of Elendil. Let the thralls of Mordor flee me / Moon
(太陽 / 我はアンドゥーリル、エレンディルの剣ナルシルたりし者。モルドールの奴隷は我から逃げよ / 月)
剣が鍛え直されるシーンは、映画で実際に武器を制作した職人が、エルフの刀鍛冶に扮してカメオ出演している。
『王の帰還 エクステンデッド・エディション』では、黒門の戦いに出発する直前のアラゴルンがミナス・ティリスでパランティールを使ってサウロンにアンドゥーリルを見せつけ、挑戦するシーンが追加されている。
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グッズ†
#amazon(B000MUIM8U) #amazon(B004BK0SN4) #amazon(B01F9LAT7I)ゲーム『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定†
テルハールがナルシルを作ったとき、フェアノールが金剛石から作ったという、シリタールという宝石がはめ込まれた。折れたナルシルを鍛え直すのには、失われたシリタールが必要という設定になっている。アラゴルンの依頼によってその宝石の在処を求め、夕おぼろを捜索するクエストが存在する。
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コメント†
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