#author("2023-08-07T10:32:46+09:00;2020-08-08T08:37:57+09:00","","")
#author("2023-09-09T01:26:13+09:00","","")
* ケレド=ザーラム [#f7a0a2d5]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Kheled-zâram|
|~異訳|ケレド=ザラム|
|~その他の呼び名|&ruby(かがみ){鏡};の&ruby(うみ){湖};(Mirrormere)|

** 解説 [#Explanation]

[[クズドゥル]]での呼び名((『[[The Treason of Isengard>The History of Middle-earth/The Treason of Isengard]]』によると、'''glass-pool'''の意。[[ヘレヴォルン]]の項も参照。))で、[[共通語]]では''&ruby(かがみ){鏡};の&ruby(うみ){湖};''と呼ばれる。
[[霧ふり山脈]]の東側、[[モリア]]の東門がある[[ナンドゥヒリオン]]の谷にある、暗い水をたたえた湖。長めの卵形で、谷の北側にある峡谷へ向けて深く突き刺さった槍の穂のような形をしている。峡谷の奥には段々の滝があり、『[[unfinished index]]』によるとこの滝の水はケレド=ザーラムに注いでいる。
[[ギムリ]]と[[ガラドリエル]]は、「ケレド=ザーラムの水は暗く、[[キビル=ナーラ>銀筋川]]の泉は冷たい」と語っている。
[[ギムリ]]と[[ガラドリエル]]は、'''ケレド=ザーラムの水は暗く、[[キビル=ナーラ>銀筋川]]の泉は冷たい'''と語っている。

>湖の南の端は明るい空の下で影も届きませんが、その水は暗い色をたたえていました。ランプのともる部屋から仰ぎ見るよく晴れた夕暮れの空のような深い&ruby(あいいろ){藍色};をしていました。水の&ruby(おもて){面};は&ruby(さざなみ){小波};一つ立たず静まりかえっています。その周りはなだらかな草地が、木一本生えていない湖の縁まで、ゆるい&ruby(こうばい){勾配};を描いて、途切れなく続いていました。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「ロスローリエン」))

*** ドワーフの聖地 [#p3d765c4]

[[上古]]に[[不死のドゥリン>ドゥリン]]はこの湖を覗き込み、自分が王位につく幻影を見た。それが切っ掛けになって[[カザド=ドゥーム(モリア)>モリア]]が築かれたという。以来ケレド=ザーラムは[[ドワーフ]]の聖地として崇拝され、ドゥリンが初めて湖を覗いた場所にはこれを記念する''ドゥリンの石''(Durin's Stone)という石柱が立てられた。だが[[第三紀]]末には石柱の先は折れ、表面は風雨にさらされてひび割れ、刻まれていた[[ルーン文字>キルス]]も薄れて読めなくなっていた。
>「あれはドゥリンの石だ!」と、ギムリが叫びました。「ちょっとだけ寄り道をして、この谷間のふしぎを見ないでは、ゆかれませんが!」((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』「カザド=ドゥームの橋」))

[[指輪の仲間]]がモリアを出た直後、[[ギムリ]]と彼に誘われた[[フロド・バギンズ]]、そしてフロドに付いてきた[[サムワイズ・ギャムジー]]の三人は、ドゥリンの石が立つ場所からケレド=ザーラムの湖面を覗き込んだ。そのときは昼間だったにもかかわらず、湖面には星空が見え、水辺に屈む彼ら自身の姿は見えなかった。
[[上古]]に[[不死のドゥリン>ドゥリン]]はこの湖を覗き込み、自分が王位につく幻影を見た。それが切っ掛けになって[[カザド=ドゥーム(モリア)>モリア]]が築かれたという。以来ケレド=ザーラムは[[ドワーフ]]の聖地として崇拝され、ドゥリンが初めて湖を覗いた場所にはこれを記念する''ドゥリンの石''(Durin's Stone)が立てられた。だが[[第三紀]]末には石柱の先は折れ、表面は風雨にさらされてひび割れ、刻まれていた[[ルーン文字>キルス]]も薄れて読めなくなっていた。

>「ああ、美しくも妙なるケレド=ザーラムよ!」と、ギムリがいいました。「ふたたびドゥリンの目覚める日までその冠の横たわるところ。いざさらば!」((同上。ケレド=ザーラムを立ち去る時のギムリの言葉。))
[[指輪の仲間]]がモリアを出た直後、[[ギムリ]]と彼に誘われた[[フロド・バギンズ]]、そしてフロドに付いてきた[[サムワイズ・ギャムジー]]の三人は、ドゥリンの石が立つ場所からケレド=ザーラムの湖面を覗き込んだ。そのときは昼間だったにもかかわらず、湖面には山々に囲まれた星空が見え、水辺に屈む彼ら自身の姿は見えなかった。

>「ああ、美しくも妙なるケレド=ザーラムよ!」と、ギムリがいいました。「ふたたびドゥリンの目覚める日までその冠の横たわるところ。いざさらば!」((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』「カザド=ドゥームの橋」))

*** 画像 [#y550c327]

&ref(ナンドゥヒリオン/nanduhirion.jpg,,25%,アラン・リー作画によるナンドゥヒリオンとケレド=ザーラム);

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

湖畔にはドゥリンの石があり、湖には常に星空が映っているのが再現されている。

&ref(ナンドゥヒリオン/ScreenShot00662.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における、ナンドゥヒリオンとケレド=ザーラム);

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,,,,,reply)