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* イシルドゥルの巻きもの [#t427cbfe]
** 概要 [#c99b5402]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|Scroll of Isildur|
|~異訳|イシルドゥルの自筆の記録|

** 解説 [#pe43d7b2]

[[イシルドゥル]]が手に入れた[[一つの指輪]]について書き記した記録。
[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]の文書庫に保管されていたが、その存在は忘れ去られていた。

長らくその存在は[[ゴンドール]]の伝承に通じる[[サルマン]]のみが知るところであり、彼はここから「一つの指輪には[[暗黒語]]の銘が入っている」という[[指輪学]]上の知識を得ていた。[[第三紀]]3017年、[[ガンダルフ]]はサルマンの言葉を手がかりにこの巻きものの存在に辿り着き、そこから「火中に投じれば暗黒語の銘が浮かび上がる」という一つの指輪の判別法を得ることができた。

>『[[大いなる指輪>一つの指輪]]は、今後[[北方王国]]重代の宝器となすべし。されど、これら大いなる事どもの記憶が薄れいく時の至らんを恐れ、同じく[[エレンディル]]の世継の住む[[ゴンドール]]に、その記録を残すべし。』
>『予が初めてそれを手に取りし時、指輪は火のごとく熱く、予が手を焼きたり。ために予はその痛みのふたたび癒さるる日あるやを疑いしほどなりき。されど、今予がペンを取るうちにも、それは熱を失い、収縮せるがごとく見ゆ。ただしその美質、その外形を何ら失うことなし。当初は赤き焔なして鮮やかに見えし表面の文字もすでに薄れ、今はただ辛うじて読むにたるのみ。書かれたる文字は、[[エレギオン]]の[[エルフ文字>テングワール]]なり。けだし[[モルドール]]にはかかる精緻なる細工に向く文字のなきがためぞ。されど、その文字のしるす言葉は予の知らざるところなり。思うにその音のひどく不快にして耳障りなるよりすれば、かの[[黒き国の言葉>暗黒語]]か。いかなるまが事を述べたるかは知らず。されどその文字の読みがたきまで薄れ去るを恐れて、予はここに、その写しを記録す。指輪は、かの[[サウロン]]の手の黒くして、火のごとく燃えいたる熱気を恋うるなり([[ギル=ガラド]]の滅びしもその手のためなりき)。かりにこの金をふたたび熱するとせんか、書かれたる文字もふたたび明らけくならん。しかれど、予としては、ゆめ損なう心あらず、サウロンのありとある業のうちにて唯美しきはこれのみ。このものを贖うに、大いなる痛手をはらいたるも、[[予にとりていとしきもの>いとしいしと]]なればなり。』((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』「エルロンドの会議))
>『予が初めてそれを手に取りし時、指輪は火のごとく熱く、予が手を焼きたり。ために予はその痛みのふたたび癒さるる日あるやを疑いしほどなりき。されど、今予がペンを取るうちにも、それは熱を失い、収縮せるがごとく見ゆ。ただしその美質、その外形を何ら失うことなし。当初は赤き焔なして鮮やかに見えし表面の文字もすでに薄れ、今はただ辛うじて読むにたるのみ。書かれたる文字は、[[エレギオン]]の[[エルフ文字>テングワール]]なり。けだし[[モルドール]]にはかかる精緻なる細工に向く文字のなきがためぞ。されど、その文字のしるす言葉は予の知らざるところなり。思うにその音のひどく不快にして耳障りなるよりすれば、かの[[黒き国の言葉>暗黒語]]か。いかなるまが事を述べたるかは知らず。されどその文字の読みがたきまで薄れ去るを恐れて、予はここに、その写しを記録す。指輪は、かの[[サウロン]]の手の黒くして、火のごとく燃えいたる熱気を恋うるなり([[ギル=ガラド]]の滅びしもその手のためなりき)。かりにこの金をふたたび熱するとせんか、書かれたる文字もふたたび明らけくならん。しかれど、予としては、ゆめ損なう心あらず、サウロンのありとある業のうちにて唯美しきはこれのみ。このものを贖うに、大いなる痛手をはらいたるも、[[予にとりていとしきもの>いとしいしと]]なればなり。』((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』「エルロンドの会議」))

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