#author("2017-11-26T22:50:36+09:00","","")
* ケレブリンボール [#k1872e41]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Celebrimbor(([[シンダール語]]で「銀のような」の意味の'''celebrin'''と、「拳」の意味の'''paur'''を合わせた名。'''paur'''は拳(fist)だけでなく手(hand)の意味でも使われる))|
|~異訳|ケレブリムボール|
|~その他の呼び名|エレギオンの領主 (Lord of Eregion)|
|~種族|[[エルフ]]([[ノルドール]])|
|~性別|男|
|~生没年|不明~†[[第二紀]]1697年|
|~親|[[クルフィン]](父)|

** 解説 [#Explanation]

名は[[シンダール語]]で「銀の手(Hand of Silver)」の意。[[エレギオン]]の領主で、[[グワイス=イ=ミーアダイン]]の中で最も優れた工人。[[一つの指輪]]を除く[[力の指輪]]の制作者。中でも[[三つの指輪]]は、ケレブリンボールただ一人の手により作られた。

彼は[[フェアノール]]の五男[[クルフィン]]の息子であり、[[フェアノール王家>フェアノール#House]]に連なる最後の者であった。しかし[[誓言>フェアノール#Oath]]に縛られて[[シルマリル]]を執拗に求める父親を見限り、クルフィンが[[ナルゴスロンド]]を追放された後もその地に留まった。こうして彼は[[第一紀]]の[[宝玉戦争]]を生き延びる。

[[第二紀]]となっても彼は[[中つ国]]に留まり、[[ノルドール]]の残党が築いた[[エレギオン]]の領主となる。彼は工人集団[[グワイス=イ=ミーアダイン]]の一員として、[[上古]]の記憶を保ち、荒廃した中つ国を癒やすという大望を抱いて多くの仕事をなした。また[[カザド=ドゥーム(モリア)>モリア]]の[[ドワーフ]]と友好関係を築き、両種族を富ましめた。[[モリア西門の扉>モリアの壁#gate]]は彼がドワーフの[[ナルヴィ]]と共に作ったものであり、[[イシルディン]]で描かれたその意匠はケレブリンボールの手によるものである。

だがケレブリンボール達は技術と知識を求めるあまり、正体を隠して接近してきた[[サウロン]]の言葉に耳を傾けてしまう。
彼らはサウロンの助力を得て[[力の指輪]]を制作し、ケレブリンボールはサウロンが去った後、全ての指輪の中で最も美しい[[三つの指輪]]を独力で作り上げた。やがてサウロンが[[オロドルイン]]で[[一つの指輪]]を作り上げると、ケレブリンボールは指輪を嵌めたサウロンが力の指輪についての詩を口にするのを遠くから耳にし、その正体と目論見に気づく。そこで彼は三つの指輪を分散して隠し([[三つの指輪の守護者]])、サウロンに抵抗した。

[[第二紀]]1697年にエレギオンが攻め落とされた時、ケレブリンボールはミーアダインの館の大扉の前でサウロンに立ち向かったが、取り押さえられて捕虜となる。彼は拷問にかけられたが、三つの指輪の所在だけは決して明かそうとせず、殺された。
サウロンは[[オーク]]の矢に貫かれたケレブリンボールの死体を吊り下げて旗印代わりとし、[[エリアドール]]を蹂躙したという。

*** 異説 [#ibd08866]

『[[終わらざりし物語]]』によるとケレブリンボールは、[[ガラドリエル]]が[[アラゴルン二世]]に贈った[[緑の石]]の製作者でもあるという説がある。
そこではケレブリンボールは[[クルフィン]]の息子ではなく[[ゴンドリン]]の宝石細工師とされており、[[イドリル]]が息子の[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]に与えたオリジナルの[[緑の石]]の製作者[[エネアジル]]の友人であり、ガラドリエルに思いを寄せていたとされる。
これは[[フェアノール]]の末裔とされている『[[指輪物語]]』および『[[シルマリルの物語]]』の記述とは矛盾する。

** ゲーム『Middle Earth』シリーズにおける設定 [#iac630d2]

[[中つ国]]に魂を縛られ、[[モルドール]]をさ迷う幽鬼として登場する。

ゲーム内では、主人公[[タリオン]]に憑依することで高い飛躍力や、瞬間移動、分身、人体破壊など、常人を遥かに超えた驚異的な身体能力を発揮させている。アズカルの弓矢や短剣等、幽鬼の力に由来する武器も所持している。また、幽界に入ることで敵の行動や隠された仕掛けなどを探る隠密行動が可能になる。それらの他にも、オークを洗脳し操るという本作最大の特徴とも言える能力の多くも、ケレブリンボールの幽鬼としての特性となっている。

***『[[シャドウ・オブ・モルドール]]』 [#m6de18cc]

[[黒門]]で[[ウルク=ハイ]]の襲撃を受け、死にかけていたタリオンの前に憑依して彼を蘇らせ、共に[[冥王]]の手先と戦う(タリオンはケレブリンボールの霊が憑依しているためゲーム内でも死ねず、何度でも蘇るという設定)。[[サウロン]]への復讐心以外の記憶を失っており、妻子を殺されたタリオンへの復讐に手を貸すことで自らの復讐も果たそうとする。
モルドールの各所にはケレブリンボールに縁のある遺物が眠っており、それらを拾い集める事で、失われた記憶と共にケレブリンボールがいかなる最期を遂げたのかが明らかにされていく。

甦った記憶によれば、エレギオンで敗れた後、捕虜となって妻子と共に[[モルドール]]へ連れて行かれ、一つの指輪に文字を刻む仕上げの作業を強要された。サウロンの隙を突いて指輪を奪い逃走した後、指輪の力を使い''&ruby(みょうおう){明王};(Bright Lord)''と呼ばれる存在になってサウロンに対抗した。真の指輪の王を名乗り、洗脳によってオークの軍団を掌握してモルドールの地をも浄化しようとするが、一騎討ちでサウロンを追い詰めた直後に指輪がサウロンの手に戻り敗北。妻子が処刑されるのを見せられた上で自らも殺された。

以上の経緯は、死体がエリアドールを席巻した軍の旗印代わりにされたという原作の記述と異なっているが、拷問を受けて殺された具体的な場所までは書かれていないため、ある程度は辻褄が合うような設定となっている。

***『[[シャドウ・オブ・ウォー]]』 [#q0e9dd57]

サウロンに対抗して[[サンマス・ナウア]]で新たな[[力の指輪]]を作り上げる。だが、その直後に人間の女の姿で現れた[[シェロブ]]によって指輪を奪われてしまう。蜘蛛と取引した二人は、不本意ながらも[[ミナス・イシル>ミナス・モルグル]]を守ることでサウロンを妨害する。タリオンはこの頃から、シェロブの示した未来を変えようと、頻繁に彼女と接触するようになる。それが不確かな幻視でしかないと知るケレブリンボールはシェロブの言いなりになるタリオンに対して徐々に不満を募らせていく。また、ケレブリンボール自身の性格も徐々に変貌し、他者を利用し切り捨てようとする非情さや、自らの目的を阻む存在を蔑み、強引に押し通そうとする不遜な言動が目立つようになる。

二人はその後も、モルドール各地の要所を攻め落とし明王の軍団を作り上げていくが、サウロンを倒すことに執着するケレブリンボールと、[[ゴンドール]]や同胞の人間たちを救いたいと願うタリオンの関係には次第に綻びが生じ、両者の対立は[[バラド=ドゥーア]]での戦いで決定的となる。ケレブリンボールは[[ナズグル>ナズグール]]化した[[イシルドゥア]]を配下にしようとしたが、タリオンはその意思に背いてイシルドゥアの魂を解放してしまう。これに怒り失望したケレブリンボールは共に行動していたエルタリエルに指輪を渡し、瀕死のタリオンを捨てて去った。この時点でのケレブリンボールの目的は、自らが明王として冥王にとって代わり、中つ国から悪を一掃するという遠大な野望へと発展していた。

新たな寄り代に乗り換えたケレブリンボールはバラド・ドゥーアの門前でサウロンと対峙し、因縁に終止符を打とうと戦った。一時はサウロンを追い詰め、跪かせるまでに至ったが、洗脳の意志をはね除けたサウロンはかつて自分がそうされたようにエルタリエルの指を切り落とし、指輪を弾き飛ばした。エルタリエルから引き剥がされたケレブリンボールの魂は、そのままサウロンに取り込まれてしまった。そしてサウロンとケレブリンボールはバラド・ドゥーアの頂上の炎の眼と化し、その姿で終わることのない戦いを続けることとなった。

エンディングでは、[[フロド>フロド・バギンズ]]によって指輪が葬られた時、消滅する間際のサウロンの目から青い光が分離して飛び去っており、ケレブリンボールが脱出したらしい事が示唆されている。ただし、いずれにせよ一つの指輪が失われたことにより、幽鬼のケレブリンボールもじきに消滅すると推測される。

*** 画像 [#h493ee4f]

&ref(20171110000422_1.jpg,,10%,幽鬼化したケレブリンボール);&ref(20171110013647_1.jpg,,10%,生前のケレブリンボール);&ref(Celebrimbor.jpg,,10%,回想でのケレブリンボール);

** コメント [#Comment]

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