#author("2016-11-23T04:56:49+09:00","","")
* 灰色の一行 [#qfcb15df]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[役職・組織・団体]]|
|~スペル|Grey Company|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

[[アラゴルン二世]]に率いられた、[[レゴラス]]、[[ギムリ]]、[[エルロンドの息子たち>エルロンドの息子]]、そして[[ハルバラド]]以下30名の[[北の国の野伏たち>野伏]]からなる一行のこと。彼らは[[死者の道]]を通り抜けて[[死者の軍勢]]を召集し、[[ゴンドール]]横断を成し遂げて[[ペレンノール野の合戦]]の勝利に貢献した。

>少し離れたところに野伏たちが黙々として鞍の上に腰を下ろしていました。整然とした一団で、槍と弓と剣で武装していました。黒っぽい灰色のマントに身を包み、頭巾は今は兜をつけた頭の上にかぶせられていました。かれらの乗馬は強壮でその身ごなしは堂々としていましたが、粗い剛い毛をしていました。 … 馬たちの馬具にはどれも、宝石や金のきらめきはおろか、何一つ美しい飾りは付いていませんでした。またその主人たちも徽章や紋章の類は何も身に帯びず、ただどのマントにも左肩に[[放射状の光を放つ星形をかたどった銀のブローチ>ドゥーネダインの星]]が留めてありました。((『[[指輪物語]] [[王の帰還]] 上』「ニ 灰色の一行、罷り通る」))

[[アラゴルン>アラゴルン二世]]が心で願った救援が(おそらく[[ガラドリエル]]の読心と連絡によって)[[裂け谷]]に伝わり、30人の[[野伏]]がその招集に応えて馳せ参じた。戦いに赴くことを望んだ[[エルラダン]]と[[エルロヒア]]の[[兄弟>エルロンドの息子]]もこれに加わった。

彼らは[[第三紀]][[3019年(大いなる年)>大いなる年]]の3月6日、[[アイゼンの浅瀬]]付近でアラゴルンを見出す。
[[パランティーア]]を使い、[[海賊]]の脅威が[[ゴンドール]]南部諸侯国に迫っていることを知ったアラゴルンの意向を受け、一行は8日未明に[[死者の道]]に突入。日中を費やして[[白の山脈>エレド・ニムライス]]の下をくぐり抜けて夜半に[[エレヒ]]の丘に達し、[[死者の軍勢]]を召集した。
そのまま一行は[[死者たち>死者の軍勢]]が引き起こす恐怖を露払いとしてゴンドール南部を横断するように[[ペラルギア]]に至るまで駆け抜け、そのために彼らの行く先々では敵味方が等しく逃げ出した。

>かれらが行くと、家々村々の明かりは消え、戸口は閉められ、畑にいた人々は恐ろしさのあまり大声をあげて、まるで追われた鹿のように一目散に逃げ出しました。しだいに色濃くなる暗闇にいつも同じ叫び声があがりました。「死人たちの王だ! 死人たちの王がわしらを襲いに来た!」 &br; 遥か下の方で鐘が鳴り響き、人々は残らずアラゴルンの面前から逃げうせました。((同上))

13日に[[ペラルギア]]に到達した一行は、[[死者の軍勢]]を呼び出して同地を襲っていた[[海賊]]の主力艦隊を一掃せしめる。(この働きにより死者たちは呪縛から解き放たれた)
灰色の一行は艦隊を拿捕し、[[アングボール]]に率いられて後を追ってきた南部封土の兵士たちを搭載、解放した船の奴隷たちを鼓舞して[[アンドゥイン]]を遡上する。15日、[[ハルロンド>ハルロンド(ゴンドール)]]に劇的な上陸を果たした一団は、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]救援に駆けつけた最後にして決定的な援軍となり、[[ペレンノール野の合戦]]に勝利をもたらした。

[[合戦>ペレンノール野の合戦]]では[[ハルバラド]]らが戦死した。生き残った[[野伏]]はその後[[黒門の戦い]]にも参戦した。

*** 灰色の一行の行程 [#z7205378]

|~月日|~出来事|
|RIGHT:3月6日|早朝、[[ハルバラド]]ら[[野伏]]と[[エルロンドの息子たち>エルロンドの息子]]、[[アイゼンの浅瀬]]付近で[[ロヒアリム]]と行動を共にしていた[[アラゴルン二世]]を見出す。アラゴルン、[[角笛城]]にて[[パランティーア]]を使用、[[ゴンドール]]南部封土に迫る[[海賊]]の脅威を知る。昼過ぎ、ロヒアリムと別れる。夕刻、角笛城を出立。|
|RIGHT:7日|夕刻、[[馬鍬砦]]に到着して[[エオウィン]]に出迎えられる。|
|RIGHT:8日|未明、[[死者の道]]に足を踏み入れる。日中、[[精霊山]]の下を通る。夜半、[[エレヒ]]にて[[死者の軍勢]]を召集。|
|RIGHT:9日|[[カレンベル]]を通過。|
|RIGHT:10日|曙光のない朝。[[キリル]]と[[リングロ]]を通過。|
|RIGHT:11日|[[リンヒア]]の浅瀬にて、争奪戦をしていた[[ラメドン]]の民と[[海賊]]を等しく潰走せしめる。踏みとどまった[[アングボール]]に、封土の兵たちを集めて[[ペラルギア]]に向かうよう指示する。小休止。|
|RIGHT:12日|行軍再会。[[レベンニン]]を通過。|
|RIGHT:13日|[[ペラルギア]]で[[海賊]]の主力艦隊を潰走せしめ、艦船を拿捕する。[[死者の軍勢]]を解放する。夕方から翌朝にかけて、到着した南部封土兵の搭載と出港の準備。|
|RIGHT:14日|明朝、艦隊で[[アンドゥイン]]遡上を開始。|
|RIGHT:15日|曙光。明朝(朝の第三時)、[[ハルロンド>ハルロンド(ゴンドール)]]に上陸。[[ペレンノール野の合戦]]の勝利。|

[[エレヒ]]から[[ペラルギア]]までは約93リーグ。
ペラルギアから[[ハルロンド>ハルロンド(ゴンドール)]]までは約42リーグ。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

登場しない。死者の道にはアラゴルン、レゴラス、ギムリのみが向かっている。
原作では[[エルロンドの息子]]が携えてきた、死者の道についての[[エルロンド]]の助言は、エルロンド本人が[[馬鍬砦]]にやってきて、アラゴルンに[[アンドゥリル]]を手渡すときに直接伝えている。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

[[エピッククエスト Volume III. Allies of the King>ロード・オブ・ザ・リングス オンライン/ストーリー/Volume III. Allies of the King]]にて冒険者が、[[エリアドール]]各地にいる野伏に連絡を取り、灰色の一行の招集を手伝う。また彼らに同行して、南方へと旅をするクエストがある。

** コメント [#Comment]

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