* &ruby(さ){裂};け&ruby(だに){谷}; [#s1ba5709]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Rivendell|
|~異訳|リヴェンデル、リーヴェンデル|
|~その他の呼び名|イムラドリス(Imladris)|

** 解説 [#Explanation]

[[シンダール語]]イムラドリス(「裂け目ある深き谷間」の意)を[[西方語]]に訳した名。
[[「最後の憩」館]]を含む、[[エルフ]]の居住のある場所。[[トロルの森]]付近、[[霧ふり山脈]]の西の麓近く、文字通り深い谷間の中にある。
[[「最後の憩」館]]を含む、[[エルフ]]の拠点のある場所。[[トロルの森]]付近、[[霧ふり山脈]]の西の麓近く、文字通り深い谷間の中にある天然の要塞。谷が開いている西側は[[ブルイネン]]によって守られている。

>「とうとう来たぞ!」とガンダルフがさけびました。一同はまわりに集まって、がけの下をのぞきました。はるか下の方に谷が見えます。谷底の激流が岩にあたって、ごうごういう音がきこえます。木々のかおりがただよってきます。そして谷川のむこうのがけ下に、あかりが一つともっているのが見えました。
 さて一同が、うすくらがりのなかでつるつるすべりながら、けわしいぐるぐる折れの坂道をさけ谷のかくれた谷間へと、おりていったありさまは、ビルボにとって、忘れることのできない思い出になりました。くだるにつれて、空気は暖かくなり、マツの木のにおいがビルボのねむけをさそいましたので、ときどきビルボはこっくりしては、馬からおちそうになったり、鼻を馬の首にぶつけたりしました。くだるにしたがって、一同の意気はさかんになりました。木々は、ブナやカシにかわり、たそがれのあかりに、やわらいだ気分がただよいます。谷川の岸近い林の空地についたころ、草の緑が見わけられないくらい、暗くなっていました。((『[[ホビットの冒険]]』))

>とうとうある晩、一行は高原の荒れ地を越えて、旅人たちにはいつもそう思われることながら、突然裂け谷の深い谷間の縁に出ました。はるか下にはエルロンドの館の灯が輝いていました。そして一行は谷間を下り、橋を渡って、館の入口にやって釆ました。エルロンドの帰宅を迎えて、館は明かりと喜びの歌に満たされました。((『[[指輪物語]] [[王の帰還]]』))

元来裂け谷は、[[力の指輪]]を巡る[[サウロン]]と[[エルフ]]の最初の戦いによって[[エレギオン]]が荒廃したとき、エレギオンの[[ノルドール]]残党の隠れ家にして避難所として、[[エルロンド]]によって[[第二紀]]1697年に作られたものである。
[[第三紀]]に入っても裂け谷は、[[エリアドール]]におけるノルドールの住居地として存続し続け、[[アングマール]]と戦う[[北方王国]]の[[ドゥーネダイン]]に力を貸した。
[[第三紀]]に入っても裂け谷は、[[エリアドール]]におけるノルドールの拠点として存続し続け、[[アングマール]]と戦う[[北方王国]]の[[ドゥーネダイン]]に力を貸した。
[[北方王国]]の滅亡後、[[アルノール]]の[[野伏]]の族長たる[[イシルドゥア]]の世襲([[アラゴルン二世]]を含む)は、裂け谷で養育されるようになった。また裂け谷には、北方王国の宝である[[バラヒアの指輪]]、[[アンヌーミナスの王笏]]、[[折れたナルシル>アンドゥリル]]などが預けられていた。

[[ビルボ・バギンズ]]及び[[フロド・バギンズ]]は旅の途中で裂け谷に立ち寄り、この地で休息を取った。
[[第四紀]]に入り、エルロンドが[[中つ国]]を去った後も[[エルラダン]]、[[エルロヒア]]はこの地に残る。更に後には、[[ロスローリエン]]を去った[[ケレボルン]]も裂け谷に住まうようになったという。

*** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

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『[[旅の仲間]] [[スペシャル・エクステンデッド・エディション]]』に、裂け谷にある[[ギルライン]]の墓を訪れる[[アラゴルン二世]]と、その姿を見る[[エルロンド]]のシーンがある。ギルラインの墓が裂け谷にあるのは、映画独自の設定。

** 画像 [#yaa79cdd]

&ref(rivendell.jpg,,25%,トールキン直筆による裂け谷のイラスト);&ref(ロード・オブ・ザ・リングス オンライン/lotro2.jpg,,25%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における裂け谷);

** コメント [#Comment]

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