* バルド [#v76a4b48]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Bard|
|~異訳|バード|
|~その他の呼び名||
|~その他の呼び名|弓の達人(the Bowman)、谷間の国の領主(Lord of Dale)|
|~種族|[[人間]]|
|~性別|男|
|~生没年|[[第三紀]]|
|~親|不明|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|不明|
|~子|[[バイン]](息子)、[[シグリッド]]((映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定))(娘)、[[ティルダ]]((映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定))(娘)|

** 解説 [#Explanation]

[[谷間の国]]の領主[[ギリオン]]の子孫。イチイの弓を使う、[[エスガロス]]の弓矢隊の隊長。警戒心が強い人間で、よく災害のことを口にしていたため、楽観的な人間には嫌われていたが、その人格の高潔さと勇気は多くの人に知られていた。
[[谷間の国]]の領主[[ギリオン]]の子孫。きびしい顔付きと声音をした[[エスガロス]]の弓の名手で、イチイの大弓を使い、[[黒い矢]]を持つ。警戒心が強い人間で、起こりうる災害のことをよく口にしていたため、楽観的な者からは疎んじられていたが、その人格の高潔さと勇気は多くの人に知られていた。
彼は谷間の国の人間の血を引くため、[[ツグミ]]の言葉を理解することができた。

[[第三紀]]2941年、[[はなれ山]]から出撃した[[スマウグ]]が[[エスガロス]]を襲った時にバルドは、[[ビルボ・バギンズ]]が見付けたスマウグの弱点である、宝石の鎧に空いた左胸の穴を[[ツグミ]]から聞く(バルドの一族である[[谷間の国]]の血を引く人間は、[[ツグミ]]の言葉を理解することができた)。 バルドは、[[黒い矢]]で見事にその弱点を射抜いてスマウグを仕留めた。
[[第三紀]]2941年、[[はなれ山]]から[[スマウグ]]が[[エスガロス]]に襲来した際、バルドは矢が尽きるまでスマウグと戦うよう命ずることを[[湖の町の統領]]に迫り、彼自身弓矢組を率いて最後まで抵抗を続けた。いよいよバルドの矢が[[あと一本>黒い矢]]を残すのみとなった時、彼の耳許に[[ツグミ]]がやってきて、[[ビルボ・バギンズ]]の発見したスマウグの唯一の弱点である宝石の鎧の左胸に空いているほころびのことを伝える。バルドは[[龍]]の火が迫る中、[[黒い矢]]によって見事その弱点を射抜き、スマウグを仕留めた。

その後バルドは、スマウグによって破壊されたエスガロスの復興を指揮する。さらに彼は、[[闇の森]]の[[エルフ]]たちに救援を要請する使者を送る。使者たちはその途中で、スマウグの死の知らせを聞いた[[スランドゥイル]]が、はなれ山の財宝を回収するために直々に率いていたエルフたちの一隊に出会う。エスガロスの住民たちの窮状を知ったスランドゥイルは、はなれ山に向かう予定を変更して、エスガロスの救援に駆けつけた。
崩壊する町から生還したバルドはスマウグを仕留めた勲によってエスガロスの人々から支持を勝ち得、王に推挙される。そこでバルドは支持者を集めて父祖の地に戻り、遺されたスマウグの財宝を使って[[谷間の国]]を再建することを考えつく。
バルドは避難民の指揮をとって負傷者の看護や衣食住の確保といった難題に当たったが、スマウグ死亡の報を聞きつけてやってきた[[エルフ王>スランドゥイル]]の救援によって町の復興のめどが立つと、スマウグの財宝を手に入れるために割ける限りの手勢を率いてエルフ王の軍勢とともに[[はなれ山]]へと進軍した。

スランドゥイルやバルド達は、[[トーリン二世]]を始めとした[[ドワーフ]]達はスマウグに殺されたと思っていた。そのためエスガロスの住民たちへの援助が一息つくと、無人で手付かずとなっているはずのスマウグの財宝を回収するため、手の空いているエルフと人間たちを率いて[[はなれ山]]に向かった。
だがトーリン達は生きており、財宝の受け渡しを拒否してバルド、スランドゥイルたちとにらみ合いとなる。そこに[[オーク]]と[[魔狼(ワーグ)>ワーグ]]の軍が襲来したために、ドワーフたちと休戦して共闘することを決め、[[五軍の合戦]]が始まった。
しかし彼らにとっては全く予想外なことに、龍の怒りによって死んだと思われていた[[トーリン・オーケンシールド]]ら一行は健在であり、はなれ山に陣取るトーリンとの間で財宝をめぐる争いが起こる。
バルドは自らの勲を印象づけて、[[ギリオン]]の後継者としてはなれ山の財宝の12分の1の所有権を主張するとともに、被害を受けた[[エスガロス]]に賠償を支払うよう要求。トーリンがこれを拒絶したために、両者主張を曲げずにらみ合う形となる。バルドははなれ山の表門を包囲してトーリンから譲歩を引き出そうとしたが、事の成り行きに嫌気が差した[[ビルボ・バギンズ]]がもたらした[[アーケン石]]を交渉材料に使ったためにトーリンはますます態度を硬化させ、トーリンが呼び寄せた[[くろがね連山]]の[[ダイン二世]]率いる[[ドワーフ]]軍が到着したことで、一種即発の事態に発展する。

バルドはこの戦いでも生き残り、ドワーフとも和解する。バルドは、スマウグの財宝の分け前の中から[[ギリオン]]のエメラルドの首飾りを、援助への感謝の証しとしてスランドゥイルに贈った。
その後バルドは[[谷間の国]]を再建し王となった。谷間の国は、再興された[[山の下の王国]]のドワーフたちとも友好関係を結び、繁栄した。
だがこの時[[ゴブリン]]と[[アクマイヌ>ワーグ]]の連合軍が山に迫っていることが判明。これに立ち向かうためにバルド、エルフ王、ダインは休戦して共闘することを決め、[[五軍の合戦]]が始まった。
人間とエルフとドワーフの連合軍はこの戦いに勝利を収め、禍根も取り除かれる。

谷間の国の王位は、バルドの息子[[バイン]]が継いだ。
第三紀2944年、バルドはビルボから受け取ったはなれ山の財宝の14分の1という莫大な富を用い、[[谷間の国]]の再建を果たしてその王となる。
バルドは受け取った財宝の中から[[ギリオンのエメラルド]]を救援の謝礼として[[エルフ王>スランドゥイル]]に贈るとともに、再興された[[山の下の王国]]の王となった[[ダイン二世]]とも友好関係を結ぶ。また[[エスガロス]]にも財宝を分け与えてその再建を助けた。
かくして谷間の国は再び繁栄を迎える。

第三紀2977年、谷間の国の王位はバルドの息子[[バイン]]に引き継がれた。

** 映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#Hobbitmovie]

|~俳優|[[ルーク・エヴァンズ]]|
|~日本語吹き替え|[[山路和弘]]|

原作では、息子のバインが後継者になったことしかはっきりしていないが、映画では幼いバインが直接登場しているほかに、[[シグリッド]]、[[ティルダ]]という2人の娘も登場している。妻は死去している設定。
エスガロスで船頭をしていたところ、偶然トーリン一行に出会い、彼の正体を知らぬまま雇われて、一行がエスガロスに入る手助けをした。だがトーリンの正体と目的を知ると、彼が[[スマウグ]]の眠りを覚ましてしまうことを危惧する。
町の英雄として支持者を持つ一方、[[湖の町の統領]]には、自分の権力を脅かす存在として敵視されていた。

** コメント [#Comment]

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