* シェロブ [#w68f8fcb]
** 概要 [#v2ade48a]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Shelob|
|~その他の呼び名|おばば(She)、奥方(She)|
|~種族|[[蜘蛛]]|
|~性別|女|
|~生没年|[[第一紀]]以前~不明|
|~親|不明(祖は[[ウンゴリアント]])|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|多数いたが、シェロブに食らわれたという|
|~子|多数|

** 解説 [#q2134d55]

[[キリス・ウンゴル]]にある[[トレヒ・ウンゴル]]に住み着く巨大な[[蜘蛛]]。[[第一紀]]の[[ウンゴリアント]]の末裔で、[[闇の森]]などの邪悪な蜘蛛の祖。

シェロブは、[[第一紀]]には[[ドリアス]]付近の森([[ナン・ドゥンゴルセブ]]と思われる)にいて、[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と戦ったこともあるという。その後[[怒りの戦い]]による[[ベレリアンド]]の破壊を逃れて、[[サウロン]]よりも早く[[モルドール]]の地(当時はそう呼ばれていなかった)に辿り着いた。そのまま[[キリス・ウンゴル]]にある[[トレヒ・ウンゴル]]を巣とし、[[エルフ]]や[[人間]]、[[オーク]]を喰らって生きてきた。
[[サウロン]]が[[モルドール]]にやってくると、サウロンは[[トレヒ・ウンゴル]]にいる[[シェロブ]]を放置して、国境の番人代わりとした。シェロブはサウロンの意志など意に介さず、自分の巣に近づいてくる者を食らい続けた。

>ここに年久しくかの女は棲みついていました。蜘味の形をした凶悪な者で、かつて遠い世に、[[今は海底に没した中つ国西方のエルフの国>ベレリアンド]]に住まっていたのと同じ者であり、[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]が[[ドリアス]]の[[恐怖の山々>エレド・ゴルゴロス]]の山中でこれと闘ったといういわくつきの者でした。[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]はこのあと、[[ヘムロック]]に囲まれ[[月>月(天文)]]の光に照らされた緑の草地の上の[[ルシエン>ルーシエン]]のもとにやって来たのです。遠い昔のことです。このシェロブが[[破滅>怒りの戦い]]から逃れどうやってここにやって来たかは、どのような話にも語られてはいません。[[大暗黒の時代>暗黒時代]]から伝わっている話はほとんどないといっていい位だからです。
しかしいまだにかの女はここにいるのです。[[サウロン]]より前に、[[バラド=ドゥア>バラド=ドゥーア]]の最初の石が置かれるより前に、ここにいたのです。そしてかの女は自分以外のだれにも仕えず、[[エルフ]]と[[人間]]の血を飲んでふくれ上がり、肥え太って、絶えずご馳走に思いをめぐらしながら、影の糸を巣に絹りなしていたのです。というのは生きているものはすべてかの女の食料であり、かの女の吐き出すものは暗闇であったからです。かの女自身の末商であり、結局かの女に殺されてしまう哀れな連れ合いたちとの間にかの女がもうけた私生児たち、かの女より劣るその子供たちはあまねく谷から谷へと広がっていました。[[エフェル・ドゥアス>エフェル・ドゥーアス]]から東の山々へかけ、そして[[ドル・グルドゥア]]と[[闇の森]]の拠点にかけてです。しかし一匹としてこのシェロブ太母、不幸な世を騒がす[[ウンゴリアント]]の最後の産物であるかの女にかなう者はいませんでした。(([[指輪物語]] [[二つの塔]]))

シェロブは、キリス・ウンゴルを通過しようとする[[フロド・バギンズ]]を、強力な麻酔性の毒針で刺す。それからフロドを食おうとしたが、[[つらぬき丸]]と[[玻璃瓶]]を持った[[サムワイズ・ギャムジー]]に撃退された。
その後シェロブがどうなったのかは、いかなる物語にも語られていないという。

** 映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定 [#me394716]

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登場シーンは『[[二つの塔]]』ではなく『[[王の帰還]]』に変更されている。

** コメント [#o90429e1]

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