* シルマリル
** 概要

|~カテゴリー|物・品の名前|
|~スペル|'''(未入力です。協力をお願いします)'''|
|~その他の呼び名|'''(未入力です。協力をお願いします)'''|

** 解説

Silmaril。[[フェアノール]]が作った大宝玉の名。[[第一紀]]における[[中つ国]]の戦いの中心となった存在。
月と[[太陽]]が天空に昇る前、世界を照らしていた[[二本の木]]、[[テルペリオン]]と[[ラウレリン]]の光が込められ、天空の星々の如く光り輝き、ダイアモンドの結晶のようでありながらダイアモンドよりも硬く、何人も傷つけることは出来なかった。
また[[シルマリル]]は[[ヴァルダ>ヴァルダ(ヴァリエ)]]([[エルベレス]])によって清められ、死すべき者、不浄の者、悪しき者が[[シルマリル]]を手にするとその身を焼かれるようになり、[[マンドス]]は[[アルダ]]の運命が[[シルマリル]]の中に閉じ込められていると予言した。
[[シルマリル]]は三つあったが、[[モルゴス]]が[[フェアノール]]の父親[[フィンウェ]]を殺して奪い、[[至福の国]]から[[中つ国]]に逃げ去った。[[フェアノール]]及び彼の七人の息子は、[[モルゴス]]或いは他の何人が持っていようとも[[シルマリル]]を取り戻すと誓言を立て、[[ノルドール]]を扇動して率い[[中つ国]]に帰還し、[[モルゴス]]に挑んだ。[[モルゴス]]は、[[シルマリル]]を鉄の冠に填め込み、それを頭に抱いた。
やがて[[フェアノール]]は[[モルゴス]]との戦いで死んだが、[[シルマリル]]のうち一つは死すべき[[人間]]の[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]が手にした。[[シンゴル]]が、彼の娘[[ルーシエン]]を娶る購いに[[シルマリル]]を要求したからである(つまり[[シンゴル]]は不可能なことを[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]に言いつけ、[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]を死なそうとした)。しかし[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]はその探索の旅を[[ルーシエン]]と共に行い、[[モルゴス]]の玉座の前まで行き、[[モルゴス]]を眠らせて鉄の冠から[[シルマリル]]のうち一つを取った。彼の手は焼かれなかった。
[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]は[[ルーシエン]]と逃亡する途中で、[[シルマリル]]ごと右腕を[[巨狼]][[カルハロス]]に噛み千切られる。[[カルハロス]]は[[シルマリル]]に腹を焼かれ狂気して走り去り、[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]は助かって[[ルーシエン]]と共に[[シンゴル]]の元に戻った。
[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]は回復すると[[シンゴル]]らと共に[[カルハロス]]を狩りに行き、その腹の中から[[シルマリル]]を取り戻したが、その狩りで[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]は死に、[[ルーシエン]]も後を追った。その後[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と[[ルーシエン]]は共に死から帰還し、共に過ごした。
[[シルマリル]]は[[シンゴル]]の元にあったが、[[シンゴル]]は[[ドワーフ]]が作った首飾り[[ナウグラミーア]]と[[シルマリル]]を一つの宝にする細工を[[ドワーフ]]に依頼した。[[ドワーフ]]の職人はこれを引き受けたが、仕事が成されると[[ドワーフ]]は[[ナウグラミーア]]と[[シルマリル]]の権利を主張し、[[シンゴル]]が拒むと彼を殺して宝を奪い、逃げ去った。しかし復活して[[中つ国]]に戻っていた[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]は[[エルフ]]を率いて[[ドワーフ]]達を襲い、[[シルマリル]]を奪い返し、[[ルーシエン]]のためにこれを持ち帰った。
やがて[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と[[ルーシエン]]が本当に世を去ると、[[シルマリル]]は[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と[[ルーシエン]]の息子で、[[シンゴル]]の世継ぎとなって[[ドリアス]]を治めていた[[ディオル>ディオル(ベレンの息子)]]の元に送られた。[[フェアノール]]の息子達はこれを知ると[[ドリアス]]を襲撃し、[[ディオル>ディオル(ベレンの息子)]]を殺した。しかし[[シルマリル]]は[[ディオル>ディオル(ベレンの息子)]]の娘の[[エルウィング]]が持って逃れた。
やがて[[エルウィング]]は[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]と結婚し、[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は[[中つ国]]から西方の[[至福の国]]へと、[[中つ国]]の者に慈悲と助力を請うため船出し、[[エルウィング]]は[[シルマリル]]を持って留守を守った。しかし[[エルウィング]]の元をまたも[[フェアノール]]の息子達が襲撃し、[[エルウィング]]は[[シルマリル]]を持って海に身を投じた。
だが[[エルウィング]]は[[ウルモ]]の手によって波間から抱き上げられ、白い鳥の姿となって[[シルマリル]]を持ったまま[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の船に辿り着き、本来の姿に戻った。
[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は[[シルマリル]]を輝かせて西方の[[至福の国]]へと辿り着き、彼の慈悲と助力を請う願いは聞き届けられた。だが[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は[[中つ国]]に戻ることは許されず、彼の船は[[シルマリル]]を取り付けられて天空を航行し、[[中つ国]]の住民の希望の星として空に輝くことになる。
残った二つの[[シルマリル]]は[[モルゴス]]の元に残っていたが、[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の願いによる西方の大軍勢によって[[モルゴス]]が滅ぼされると、[[シルマリル]]は鉄の冠から取り外され、[[エオンウェ]]が預かった。しかし[[フェアノール]]の息子の最後の生き残りの[[マイズロス]]と[[マグロール]]が[[シルマリル]]を盗み出した。
だが[[シルマリル]]は彼らの手を焼き、[[マイズロス]]は[[シルマリル]]を持ったまま大地の火の裂け目に身を投げ、[[マグロール]]は[[シルマリル]]を海中に投じた。かくて[[シルマリル]]は一つは天空に、一つは世界の中心に燃える火の中に、そして一つはわたつみの深き底に永住の場所を見出した。
そして[[シルマリル]]の輝きは今ではただ[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の星にのみ見出される。[[ガラドリエル]]の[[玻璃瓶]]は[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の星の輝きを集めたものであり、つまり[[シルマリル]]の輝きである。

** コメント

- あんなに美しいのに、それが争いと悲劇を齎すなんて知らなかった。モルゴスも目を引かれた程だし。 -- かごめ
- 美しいからこそ、でしょうね。美しいからこそ、誰彼も引き付けられて、欲望を駆り立てられてしまう。
かのフランス・ブルボン王家の大スキャンダルも、かの首飾りの美しさ、素晴らしさゆえに、起こってしまった事件といえますから。 -- YUE
- ひとつの指輪とはまた違った形で、誰もが手に入れたいと思わずにはいられない、汚れなき呪われたアイテム
- 愛のためとはいえ、孫が所有権を主張するのはおかしいのではないかと思うんですが、どうなんでしょうね。ベレンとルシアンベレンとルシアンがシルマリルを、フェアノール一族から横取りした事実は変わらないのだから、その子の歴史は一見美しいように書かれていますが、冷静に見直せば、結局この二人もフェアノール一族と同じで、自分のことしか考えてない。
- 愛のためとはいえ、孫が所有権を主張するのはおかしいのではないかと思うんですが、どうなんでしょうね。ベレンとルシアンがシルマリルを、フェアノール一族から横取りした事実は変わらないのだから、その子の歴史は一見美しいように書かれていますが、冷静に見直せば、結局この二人もフェアノール一族と同じで、自分のことしか考えてない。
- さてどうでしょう。一つ言えるのは、ベレンとルシアン (そして殆ど大多数のエルダール) は、シルマリルの為に同族を殺めるようなことはしなかっただろうと言う事。フェアノールの誓言に縛られた人々の比類できない業は、まさにその手を幾度も同族の血で染めた事にあるのでしょう。 -- K
- ↑について。
幸福な人間が良い気分でいられるのは、不幸な人々が自己の重荷を黙々と担ってくれているからに過ぎないんだし、この沈黙なしには幸福なんてありえない。これは社会全体の催眠術じゃありませんか
- ↑此処でこんな論争はどうかと思いますが…
幸福は不幸な人々を犠牲にして得られるものだけじゃないですよ。だから、あなたはちょっと筋違いの事を言ってると思います -- 部外者
- ある意味、「権威」の象徴と考えてみれば解り易いのではないでしょうか? ヨーロッパで何度も発生した「王位継承戦争」と、どこか似ているような気がします。 と、いうか、その辺りをモデルにしているのではないのかなぁ? -- NTJ会長
- シルマリルの大きさはどの位だと思いますか? -- tetu
- サッカーボールの3号球ぐらい!? -- okay

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