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ロード・オブ・ザ・リング 字幕問題について(10/13)

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大混乱

だが、まだ話は続いたのである。再び日本ヘラルドの公式声明が発表された。

「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」の劇場公開をお待ちいただいている皆様へ

 「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」は、アメリカで2002年12月18日に公開され、アメリカ国内を含め公開されている国々では記録的な興行成績となっております。

 日本公開は2003年2月下旬を予定しており、「二つの塔」の予告編、本編のすでに完了している作業、また、現在進行している作業について掲載させていただきます。

 なお日本語字幕作業と字幕協力をお願いする件につきましては、2002年9月に「ロード・オブ・ザ・リング」公式サイトに掲載しました内容と重複いたしますので省略させていただきます。

  1. インターナショナル版の予告編(3分6秒、日本語字幕版、日本語吹替版共)はニュー・ライン・シネマで製作され、既に日本で劇場公開中の「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のトップに編集し上映されております。12月21日から劇場公開された「ギャング・オブ・ニューヨーク」には日本国内用予告編(1分30秒)をトップに編集し上映されております。

    予告編の翻訳作業は、大変異例の事ですが全訳を田中明子氏(原作本の共同翻訳者)にお願いし、全訳から日本語字幕版原稿の作成を戸田奈津子氏にお願いしました。

    さらに、戸田奈津子氏の原稿を再度、田中明子氏と評論社にチェックしていただき、完成原稿としました。日本語吹替版については評論社の全訳から、日本語吹替版原稿を第一部と同じ平田勝茂氏にお願いし、田中明子氏、評論社にチェックしていただき、完成原稿としました。
  2. 本編につきましては、10月中旬に英語台本(完成に近い準備稿)と翻訳用のビデオテープが入手できましたので、戸田奈津子氏がビデオと英語台本のチェック及び英語台本のセリフに番号をふり、評論社に全訳を依頼し、田中明子氏にチェックをしていただきました。

    完成英語台本の到着後、評論社で必要な追加の翻訳等を完了し、戸田奈津子氏の日本語字幕の作業が11月中旬にスタートしました。現在、日本語字幕版原稿の準備稿が上がり、田中明子氏、評論社のチェックが完了したところです。

    今後の作業は、戸田奈津子氏が田中明子氏ほかのご意見を参考に、原稿の修正等の作業を終了させ、1月中旬にはプリントに日本語字幕を打ち込んで試写をし、最終の手直しを行った後、完成原稿とする予定です。
  3. 日本語吹替版もほぼ同様の作業内容で行っており、評論社の全訳を平田勝茂氏に渡し、現在、準備稿が上がって、田中明子氏、評論社にチェックをお願いしております。日本語吹替版の完成プリントは1月下旬を予定しております。
  4. 日本語字幕版本編プリント先付け、日本語吹替版のエンドにつける「スタッフ・キャスト」タイトルに下記のお名前を入れる了解をいただいております。
    日本語字幕プリント
    日本語字幕: 戸田奈津子
    字幕協力: 田中明子
      評論社
    日本語吹替版プリントは第一部同様、本編の最後の「日本語吹替版スタッフ・キャスト」に翻訳:平田勝茂氏、協力:田中明子氏、評論社ほか、翻訳作業にご協力いただいた方のお名前を入れさせていただく予定です。

 最近、NZTVのインタビューでピーター・ジャクソン監督が日本で公開される「二つの塔」の翻訳者が変更されたとのコメントを発表されましたが、全く寝耳に水の内容で、現在ニュー・ライン・シネマを通じ、監督に真意を確認しておりますが、まだご返事はいただいておりません。

 予告編、本編の日本語字幕作業は上記(1)、(2)の方法で行っておりますが、監督からのコメント、または直接メッセージをいただくことが出来れば皆様にお伝えするようにいたします。

 以上、本編、予告編作業の現況をお書きいたしましたが、多くの皆様のご協力を賜り、「ロード・オブ・ザ・リング」を愛されている皆様のご期待に沿うべく努力をいたしておりますので、日本公開までもうしばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

2002年12月25日
日本ヘラルド映画株式会社/松竹株式会社

一時は決着したと思われた字幕問題がまた錯綜することになった。ピーター・ジャクソンがインタヴューで、日本の字幕担当者を「別の人間にやらせた」と発言したことについては、事実だと確認されている。だとすると、ジャクソンの「別の人間にやらせた」という言葉が、田中女史に監修を行わせたという意味だったのであれば、一応意味は通る。だが、上の文章を見る限り、ジャクソンがそういう意味で言ったのだとしても、翻訳監修に田中女史が当てられたのは、ジャクソンが何かしらの指示をしたためだという痕跡はない。
「二つの塔の予告編も田中女史が監修した」ということだが、この二つの塔予告に誤訳があるという事が既に指摘されている(これは後に字幕が修正された)。誤訳でなくても、例えば"We are lost. I don't think Gandalf meant for us to come this way." "He didn't mean for a lot of things to happen Sam."というサムとフロドの台詞。ガンダルフを永遠に失った(と思っている)フロドの悲痛な言葉なのに、これの字幕は「ガンダルフの思っていた道かな?」「予期せぬことばかりだ」という、情緒の欠片もない言葉にされていた。
先のヘラルドの声明は「責任を評論社と田中女史に転嫁しようとしている」という意見も頻出した。日本のロード・オブ・ザ・リング公式サイトの掲示板は荒れ、「サーバーのトラブルにより」閉鎖された。
日本ヘラルドは、あくまで「戸田奈津子が誤訳で抗議を受けた」という事実すら意地でも表に出そうとしない気のようである。上の文章も、まるで最初から何事も無く戸田奈津子が字幕の仕事を継続しているように書かれている。
ニュー・ライン・シネマはファンの意見を尊重し、ファンサイトをほとんど公的に扱って(試写にファンサイトの人間を招いたりしている)うまく味方に取り込んでいる。一方、徹底的にファンの存在、ファンサイトの存在と意志を無視しようという日本ヘラルドと松竹。この会社は、戸田奈津子の面子を守るためだけに存在しているのだろうか? 監督より字幕制作者の方が大切なのか?

そして結局この問題がどうなるのか、まだ決着は見えていない。

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